森田副院長 「不用意の用意」と"Global Perspective"

 今日様々な外圧が日本に押し寄せている。21世紀に向けて社会システムにも多様化が進んでいる。 医療分野も2000年以降、規制緩和(英語のderegulationの訳は規制緩和というよりは規制撤廃を意味する)の対象となることが決定している。 多様化しつつある社会には多様化した人材が求められる。 医学部を卒業するものの中には、単なる医者としてある科の専門医として一生を過ごすよりも、他の分野にも才能を十分に発揮し得る可能性を有している人材が多く存在するのではないか。 ダイナミックに動く社会の中にあって、「医者であっても医者でない」人物が輩出してくることは、多様化・国際化を目の前にした医学界や社会を強固にする方策の一つであると考えている。
 勝海舟は事を成すにあたって、周到な用意を怠らなかった。しかも、十分に用意をしておきながらそれにはこだわらない。あくまでも柔軟な行動をとった。これを海舟自ら“不用意の用意”と言ったという。このような十分な用意をしつつ、かつ柔軟な行動をとれるようにすることの重要性は今も変わらない。とりわけ資源に乏しい日本が21世紀を生き抜くためには、グローバルな視野に立った国際競争力のある人材、他国、とりわけアジア諸国から尊敬される人材あるいは海舟の言う用意周到でかつ柔軟な行動を取れる人材を、日本から輩出することが重要であると考える。 まさに「人は城、人は石垣、人は堀」である。将来の日本、否世界を生き抜く次期世代の人材の育成に何か少しでも役に立てることがあればと思う。


 
氏名 森田 茂穂(もりた しげほ)
学位 医学博士
職位 帝京大学医学部附属市原病院副院長
麻酔科主任教授
心臓血管センター長
中央手術部長
メリークレスト国際大学(米国アイオワ州)理事
帝京ポウスト大学(米国コネティカット州)理事
出身大学

留学先

東京大学(東京大学探検部の開祖

ハーバード大学医学部附属マサチューセッツ総合病院

専門医
指導医
委員等
日本麻酔学会指導医
日本集中治療学会専門医
日本救急医学会認定医
千葉県救急教育検討委員会委員
厚生省中央薬事審議会委員
研究分野 心臓血管外科の麻酔
キセノン麻酔と地球環境
医学統計学
閉鎖循環式麻酔
救命救急医学

近年、先見学(prospectiviology)?に力を入れている。
非専門化を専門とする。

学会活動 日本麻酔学会広報委員長
日本心臓麻酔学会国際交流委員長
アメリカ心臓麻酔学会国際交流委員 
国際医療ガス学会常任理事
客員教授 ハーバード大学
スタンフォード大学
ワシントン大学
エモリー大学
アイオワ大学
ベイラー大学
クリーブランドクリニック
等、歴任。 
非常勤講師 東京大学教養学部
新潟大学
富山医科薬科大学
等、歴任。
受賞 Michael Shanoff Award (awarded by MGH)
趣味 マリンスポーツ(スキンダイビング、スクーバダイビング、ウインドサーフィンなど)
スキー
柔道・空手(どちらも有段者)
古典講読
Rock'n Roll music(Chuck Berry, Elvis Presley, The Beatlesなど)のカラオケ(持ち歌300曲以上) 
電子メール shigeho@med.teikyo-u.ac.jp

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