小児科
●患者さん・ご家族の方へ(新型コロナウイルス流行中は下記と異なる場合がございますのでご了承ください)
当院は昭和61年の開院以来、市原市及び近隣の市町、医療圏である長生・夷隅地区の地域小児医療の中心的な役割を果たしてまいりました。近年には市原市・市原市医師会のご協力も得て、千葉ろうさい病院とともに小児二次救急の輪番制を施行し、より充実した小児医療の提供のため努力しております。2018年7月からは千葉市内2病院にも加わっていただいています。
当院に限ったことではありませんが、小児科外来を受診される患者さんの多くがいわゆる「かぜ症候群」をはじめとする感染症です。そのため、午前中の外来を「一般外来」として、どちらかといえば感染症などの急性疾患を中心とした患者さんのための外来を行っています。
午後は「専門外来」あるいは「特殊外来」として、特に感染症に弱い患者さんの治療、乳児健診、予防接種などにあてております。もちろん容態が急に変わった場合などではこの限りではありませんので、ご連絡をください。
土曜日の外来は完全予約制としておりましたが、平成29年度からは平成27年度以前のように予約なしでも受け付ける体制といたしました。ただ、平日より人員の少ない状況での診療となりますので、急な容態の変化の時以外はできるだけ平日の診療を受けるようにお願いいたします。
時間外(救急外来)は現在、千葉ろうさい病院、千葉県こども病院、千葉市立海浜病院とともに小児二次救急の輪番制を行っておりますので、それに従って輪番病院を受診していただくことになります。
小児科の受診に紹介状は必須ではありませんが、他院ですでに診療を受けられている場合には、診療内容のわかるもの(紹介状・処方内容・検査結果など)があると助かります。
※1 入院が必要となった場合、原則として小児病棟に入院いただいております。
入院患者さんの多くは喘息、肺炎、尿路感染症などの呼吸器系疾患あるいは感染症の患者さんであり、近隣の開業の先生方からのご紹介も多数受け入れさせていただいております。さらに、より専門的な医療を必要とする小児糖尿病などの内分泌疾患、てんかんなどの神経疾患、日内リズム障害(不登校)、細菌性髄膜炎や脳炎などの重症感染症などに対しそれぞれの専門医を中心に積極的に診療させていただいております。ご家族の付き添いにつきましては、ご家庭の事情などに配慮し、できるだけご希望にそうようにしてまいりますので、ご相談ください。
●小児科医師の皆様へ
当院は、常時小児科常勤医師を募集しております。初期研修を終えて小児科医となることを目指していらっしゃる方、小児科専門医・学位の取得を目指していらっしゃる方、専門医資格や学位など取得済みで腰を落ち着けて小児医療をやっていきたい方、などそれぞれのニーズに合わせたやり方を提供あるいは提案させていただきます。お気軽にご相談ください。
担当医

病院教授 南谷 幹史 |
出身大学 |
千葉大学 1989年卒 医学博士 |
専門分野 |
小児科一般
小児内分泌学
甲状腺疾患
骨カルシウム代謝疾患 |
専門医等 |
日本小児科学会専門医・指導医
日本内分泌学会内分泌代謝専門医・指導医
日本甲状腺学会専門医
成長科学協会軟骨異栄養症専門委員
成長科学協会地区委員
感染制御医(ICD) |
|
准教授 菱木 はるか |
出身大学 |
千葉大学 1996年卒 医学博士 |
専門分野 |
小児科一般
小児感染症 |
専門医等 |
日本小児科学会専門医・同指導医
日本感染症学会専門医
感染制御医(ICD)
抗菌化学療法認定医
小児感染症認定指導医 |
|
助手 小泉 歩 |
出身大学 |
帝京大学 2015年卒 |
専門分野 |
小児科一般 |
専門医等 |
日本小児科学会専門医 |
|
助手 古村 健多 |
出身大学 |
帝京大学 2016年卒 |
|
後期研修医 木村 将士 |
出身大学 |
帝京大学 2017年卒 |
|
後期研修医 石津谷 友昭 |
出身大学 |
日本医科大学 2021年卒 |
~2023年度~
診療実績
入院患者総数:352名
教育について
学生教育
医学部実習:BSC小児科実習(2名)
医学部講義:4年生3コマ(南谷、菱木)
大学院1コマ(南谷)
研究について
研究
- 成長決定遺伝子の検討、バセドウ病難治例の浸潤リンパ球を用いた遺伝子発現の検討、中枢性先天性甲状腺機能低下症の責任遺伝子の検討、骨形成不全症のビスフォスフォネート治療の効果の検討などの計画を進めていく。福島県「県民健康調査」甲状腺検査評価部会メンバーとして、千葉県内の避難児の甲状腺検査に協力。(南谷)
- プロバイオティクスを用いた早産児における感染制御に関する研究(基盤C獲得)として不活化乳酸菌を用いた感染症予防についての臨床研究を行う。医学教育、女性医師キャリア教育にも関わっていく。(菱木)
- その他、細菌性髄膜炎・敗血症などの小児感染症の研究も継続する。また、貴重な症例の経験や累積から一般小児科に関する臨床的研究も行う。 (南谷、菱木 他全員)
論文
- Rare TCF3 variants associated with pediatric B cell acute Lumphoblastic leukemia.
Setsuo Ota, et al:. Pediatr Hematol Oncol. 2023 May 2:1-7.doi:
- Guidelines for Newborn Screening of Congenital Hypothyroidism (2021 Revision).
Minamitani K、et al: Clin Pediatr Endocrinol. 2023;32(1):26-51
- Acute and Postacute Clinical Characteristics of Coronavirus Disease 2019 in Children in Japan.
Hishiki H,et al: Pediatr Infect Dis J.2023 Mar 1;42(3):240-246
- 千葉県新生児マススクリーニング事業における先天性副腎皮質過形成症の急性期検査所見および長期臨床経過の調査
南谷幹史 他 日本マススクリーニング学会誌32巻:326-337,2023
- 小児科医に潜在するワクチン忌避(Vaccine Hesitancy)に対するプログラム
菱木はるか 他 日本小児科学会予防接種・感染対策委員会
日本小児科学会雑誌127(5)787-794,2023。
著書
- 改訂新版 重篤副作用疾患別対応マニュアル(第4集)
甲状腺中毒症
南谷幹史 他 (社団法人日本甲状腺学会マニュアル作成委員会)
一般財団法人 日本医薬情報センター、p323-359,2023
- 改訂新版 重篤副作用疾患別対応マニュアル(第4集)
甲状腺機能低下症
南谷幹史 他 (社団法人日本甲状腺学会マニュアル作成委員会)
一般財団法人 日本医薬情報センター、p361-411,2023
- 実地医家のための 見つける・見逃さない 甲状腺疾患の診断
第3章 小児科
2 学校生活の問題(落ち着きのなさなど)で発見される甲状腺疾患
南谷幹史 日本医事新報社、p166-178,2023
- 新生児の生理 ビジュアルノート そうだったんだ!赤ちゃんのメカニズム 胎児との新生児の生理が時系列で分かる(with NEO別冊 るる NEO)
第1章 赤ちゃんの生理のきほん
10 代謝:甲状腺
南谷幹史 メディカ出版、p68-73,2023
- 小児科診療ガイドライン<第5版>―最新の診療指針―(第5版)
9 内分泌・代謝疾患
甲状腺機能亢進症・低下症
南谷幹史 総合医学社、p528-32,2023
- 「ポストコロナ、少子化時代:30年後の小児医療と人材育成」30年後の小児医療の姿と 小児医療者教育 30年後を見据えた小児医療者教育
菱木はるか 小児科医療86(7)759-764,2023.
- 「古くて新しい予防接種~この10年で何が変わったか」インフルエンザ菌b型ワクチン
菱木はるか 小児科診療86(10)1191-1193,2023.
- All about 日本のワクチン13 肺炎球菌ワクチン ―小児を中心に―
菱木はるか 公衆衛生88(1)85-88,2023
講演
- 教育講演1:妊娠、小児
小児甲状腺疾患
南谷幹史 第66回日本甲状腺学会学術集会(2023.12/7-9)、金沢
- 教育講演5
我が国における小児甲状腺クリーゼの診療実態と治療法
南谷幹史 第36回日本小児救急学会学術集会、幕張メッセ、(2023.7/22-23)
- 大きいことはいいこと・・・か? ―成長と思春期を考える―
南谷幹史 千葉県小児医会令和4年度 第2回生涯教育講座(2023/2/22)Web開催(Zoom)
- 子どもの成長を考える ―甲状腺の立場から―
南谷幹史 第36回練馬臨床例研究会、ホテルカデンツァ東京、(2023,11/9)
- 「FGF23 関連低リン血症くる病・骨軟化症の診断と治療
~日常診療に潜む疾患、O脚・小児下肢変形を見つけた時~」
南谷幹史 吉川松伏医師会学術講演会、埼玉県吉川市「福寿家」、(2023.10/23)
- シンポジウム コロナ禍における感染症の変動―増加した疾患、減少した疾患―
インフルエンザ、流行性角膜炎、咽頭結膜熱、ヘルパンギーナなど
菱木はるか 第97回日本感染症学会総会・学術講演会 第71回日本化学療法学会学術集会合同学会 パシフィコ横浜(2023.4/30)
- 教育講演5 ワクチン忌避(Vaccine Hesitancy)への対応
第55回日本小児感染症学会 総会・学術集会、名古屋国際会議場、(2023.11/26)