- 戻る
01
袖ケ浦市の住宅街の一角にある当院には、場所がら赤ちゃんからお年寄りまで様々な年齢層の患者さんがいらっしゃいます。開業から17年を経て、小さい頃から診てきた馴染みのある顔が親となり子供を連れて受診したり、「今度は孫が世話になっているよ」と笑って話すおじいちゃん、おばあちゃんが居たりと長い間家族でかかりつけとしてくれている患者さんも増えました。
私は、日々勉強や準備を怠りません。常に緊張感を持って患者さんや病気と向き合っています。そして「善くなった」という患者さんの言葉や笑顔に充実感を覚えます。私の趣味のひとつに海釣りがありますが、前日までの準備、一投の緊張感、そして得られた釣果に舌鼓を打つ…そんな所が少し似ているかもしれません。
また、診療の中で私は単に病気だけを診るのではなく、患者さんの声に耳を
傾け対話することを心掛けています。病気の不安やわからない事、時には愚痴や世間話だったりと様々ですが、話すことで気持ちや症状が楽になることもあると思うからです。しばしば私は、患者さんの名前や顔、家族構成までよく覚えていると驚かれることがありますが、先に述べたことを実践していたことで自ずと付いてきた結果です。
何らかの病気で訪れる人たちが抱える、不安や心配という荷物を少し降ろして笑顔になって帰れる場所、それが私の診察室です。
私は、平成元年より帝京大学市原病院の第3内科にお世話になり、平成7年に開業して以降、現在も修練生として週1回外来を担当させて頂いています。また、今年6月より君津木更津医師会の夜急診担当理事としてその役割を担っております。理事となって改めて認識したことは、開業医も組織があって初めて成り立っているということです。理事の役割との両立で、診療時間を多少削らざる得ない状況にありますが、今後も街の皆様に必要とされる医療を提供していきたいと思います。
最後にりましたが、8月に恩師である小出桂三先生がお亡くなりになりました。今日の自分があるのは、研修医時代からの先生の教えがあったからです。ここに謹んでお悔やみ申し上げます。
- このページのトップへ
02
- 去る7月17日、院内にて火災が発生したとの想定で、初期消火・避難誘導等の消防訓練をおこないました。
当日は姉崎消防署にご協力いただき、初期消火の手順(消火器の操作訓練等)をご指導いただきました。本番さながらの訓練により各自の避難誘導行動や連絡体制を確認することができました。今後も継続して実施していくことにより、災害等への備えを怠らないようにしていきたいと思います。
- このページのトップへ
03
水虫の話しというと、「薬局で買ったあの薬が効いた」とか「この薬を使ってもさっぱり良くならない」とか薬のことに話しが集中する傾向があります。薬も大事ですが、それと同じくらいかあるいはもっと大切なのは水虫を知ること、そして予防や生活上の注意でしょう。
水虫の原因になるのはカビ(真菌)の仲間で白癬菌と呼ばれています。白癬菌は皮膚の表面をおおう角質に入り込んで皮膚に皮むけ、水ぶくれ、かさつきなどの症状を引き起こします。角質はやがて脱落してアカになりますが、アカの中には多くの白癬菌が生きた状態でいるため、他の人への感染源になります。水虫というとかゆみがつきものと思っておられる方が多いのですが、実際には強いかゆみがある人から全くかゆみがない人まで様々です。
予防で大事なのは一日1回の入浴時に足を流水またはシャワーで洗い流すことです。これにより皮膚表面に付着しているかも知れない白癬菌を除去してしまえば角質内に侵入するスキを与えません。この際足の指の間も開いて洗うことを忘れないで下さい。おフロ上がりには足の指の間もふいて水分が残らない
ように。白癬菌はカビの1種ですので湿気が大好きです。考えてみれば足は靴をはいていつもむれた状態ですので白癬菌にとっては絶好の住み家という訳です。
足ムレ対策としては、長時間靴をはく人は毎日同じ靴をはかず2足以上でローテーションさせるのがおすすめです。足の指と指がくっついている人は軍足をはくのもよいでしょう。水虫がうつる経路は家族の人からが最も多いと考えられています。家族の人に水虫があれば、床、カーペットには白癬菌を含んだアカが多数落ちていますので、こまめな掃除も大事です。このような注意をぜひ今日から実行し、健康な足を保って快適な生活を楽しんでください。
- このページのトップへ
04

病院の正面玄関を入って右手の総合案内で紫色のエプロンをつけた方々は病院ボランティアグループメンバーです。当センターではボランティアの皆様と毎年情報交換会を開催していますが、去る7月31日(火)平成24年度第一回ボランティア情報交換会およびボランティア交流会を開催しました。早川和人委員長司会により開会し、まず和田佑一病院長からボランティアメンバーの方々へお礼の言葉と記念品の授与、その後、日頃の活動についての情報交換を行い閉会しました。閉会後、グループ初の試みとして、ボランティア交流会が開催されました。ボランティアメンバーの方々、同じ立場同士で、日頃の活動の抱負や活動で困ったときの対応方法などについて、質問や意見が出されたり、話がはずみました。
平成24年度はボランティア7名で、主に本館1階総合案内での院内案内、誘導、車椅子介助などを行いました。
当センターでのボランティア活動登録の条件には、3ヶ月以上活動を継続できることが盛り込まれていますが、学生の
方々の休暇を利用した活動なども含め、短期間の活動受け入れも可能になりましたし、断続的に長期休暇毎に協力していただくこともできます。新メンバーの方々が登録後に受けていただく活動開始前のオリエンテーションの内容については今後益々充実させていく予定です。ボランティア活動内容ですが、入院病棟での患者様に対するお手伝いや本の読み聞かせなどのご希望なども挙げられているところですが、まずはケースバイケースで、病棟での活動も始まりましたので、関心がある方は、是非遠慮なくご要望をお聞かせください。
ボランティア活動に関心がある方は、是非当センター職員にお声をおかけください。
- このページのトップへ
05
はじめに
医療情報システム部の業務は、病院の基幹インフラである電子カルテシステムの保守・管理・サポートを行う「医療システム部門」と、Data Warehouse(DWH) などの機能を用いて診療情報から様々なデータを抽出し病院の運営や医療研究に役立てる「医療情報部門」です。今日の医療において電子化は必須の案件であり、患者カルテも紙から電子カルテとなりました。それにより情報が一元化され、病院職員全員が情報を共有できます。
医療システム部門として
電子カルテシステム本体と、図1に示される多くの部門システムの接続を管理しています(写真はマシンルームの光景です)。日常業務として、ユーザーへの対応、端末やプリンターの保守管理等を行っています。ただし、一番大切な業務は電子カルテの能力を見極め、各部署と緊密に連携し、実際の運用手順を決めることです。電子カルテの能力は向上しておりますが、未だ発展途上です。便利である反面、人間が常にデータベース入力をさせられている、という側面もあります。そのため実際に診療に携わる職員の方々と十分に話し合い、時に生じる部門間の軋轢を解消し、初めて使用に耐えうるものとなります。
医療情報部門として
電子カルテには膨大な診療データが保存されています。このデータベースから様々なデータを抽出し診療や研究に役立てるのが「医療情報部門」であり、そのツールを「Data Warehouse(DWH)」といいます。DWHを用いることで電子カルテ内すべてのデータから必要な情報を抽出することができます。データは、厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第4・1版」と刑法に定められている守秘義務や個人情報保護、診療情報の扱いに関する法令や通知の要件を満たし、真正性・見読性・保存性を確保し処理されます。診療報酬改定や看護診断への対応も必要です。そのため「診療点数早見表」や「NANDA―看護診断」等の書籍も常備されています。
おわりに
システム部の職員は直接患者さんに会うことはありませんが、システムを通して医療に貢献していきたいと思っております。
- このページのトップへ
06
- 看護インターンシップは、看護師を目指す学生が実際に看護師として働くことを体験できる職場体験です。
平成24年度は8月の毎週金曜日に開催するという初めての試みをし、20名の学生を迎えることができました。
学生が希望する病棟において、実際に働いている看護師とともに、1日行動をしました。病院内の雰囲気だけではなく、どのように看護、業務をしているのかなどを自分の目で見て、体験することができたことと思います。
参加者からは、自分の希望する病棟でやさしく温かい雰囲気を体験し、就職を決める上でとても参考になったと好評でした。当センター看護部が大切にする「思いやりとやさしさ」の理念の成果を実感することができたと考えます。
また、仕事だけでなく休憩、昼食を一緒にとり、学生に身近な新人看護師や、憧れのベテラン看護師とともにテーブルを囲み、談笑しながら過ごしたことは、貴重な体験だったようです。
懇談会では、インターンシップ担当看護師、教育師長、看護部長も参加し修了証の授与、質疑応答の場を設け、いろ
いろなことを話すことができ、参加した人同士の交流を深めることもできました。
学生らは、実際に働く看護師と話し、経験談を聞く中で、自分が看護師になったときの理想像を描くことができたのではないでしょうか。緊張や不安もあったようですが、「スタッフが優しく接してくれてとても楽しかった。参加してよかった。」と明るい笑顔で話してくれたのが印象的でした。
今後も私たちは、看護師を目指す多くの学生に対し、看護への志を高められるよう実習とは違う視点で、臨床の場を見て体験して頂く機会を提供できるような取り組みを行っていきたいと思います。
7月30日から8月3日までの5日間、ふれあい看護体験を行いました。これは、千葉県内の高校生を対象に看護師の仕事を体験するという千葉県看護協会の事業の一つです。
当センターには、県内の高校1年生から3年生までの計13名の参加がありました。将来看護師になりたい、看護師の仕事ってどんなことをするのか知りたい等、参加動機は様々でしたが、みんな元気で明るく、一生懸命で将来について考える姿はとても好感が持てました。
産婦人科では助産師の母親に対する沐浴指導を見学しました。顔がほころぶ和やかな風景でした。また、看護師とと
もに患者さんの体を拭いたり、手や足を洗ったりしました。緊張しながらも丁寧に行う様子がとても印象的でした。高校生からは、「やはり看護師を目指したい」「看護師という仕事はとても大変だけどやりがいがある」「看護師になりたい気持ちがより強くなった」「看護体験をすることで感じることや学びがたくさんあった」「患者さんにありがとうと言ってもらえたとき、いつもの何倍もうれしかった」などのフレッシュな感想が聞かれ、私達自身も看護師を目指した頃の気持ちを思い出しました。いつまでも看護師を目指した頃の新鮮な気持ちを忘れてはいけないと、身が引き締まる思いがしました。来年も多くの高校生とふれあえることを楽しみにしています。
- このページのトップへ
07
- 9月1日(土)に院内サマーコンサートが開催されました。帝京平成大学と帝京平成看護短期大学の合同吹奏楽部による演奏で曲目は「アルセナール」「アニメメドレー・久石譲作品集」「時代劇スペシャル」「あの日聞いた歌」「愛燦燦」でした。
9月に入ったとはいえ、暑い日となりましたが100名近い方々にお越しいただきました。普段、楽器の生演奏を聴く機会が少ない為、楽器が生む迫力や音色はとても新鮮でした。短い時間でしたが多くの方々に感動していただけたかと思います。
7月下旬の某日。梅雨明け間もない朝から暑かったこの日、夕刻より病院職員とその家族を対象にした「納涼祭」が開催されました。厚生委員をはじめとする役員が、来て頂いた皆さんに楽しく過ごしていただけるよう企画、準備をして無事に祭り当日を迎えることができました。私は数年前より司会進行役を担当していますが、今年も400名以上の方に参加していただき大変楽しい時間を過ごさせていただきました。また、天気が不安定だったため進行を早め、早々に切り上げた昨年とは違い、今年は天気の心配もせず、思い通りに納涼祭を進行することができました。美味しい料理や飲み物でお腹を満たし、アトラクションではダンスを披露していただき心も満たすことができました。流行のリズミカルな曲からこの時期に合ったフラダンスまで披露してもらい、日頃業務中の真剣な表情が一変、とても楽しそうにみんなが踊っていたのが印象的でした。また、子供達には「すいか割り」が用意されましたが、ただ楽しんでゲームに参加していた子供達と、子供に「すいか」が当たるようにと真剣に指示を出していた親御さん達とのギャップを微笑ましく感じながら進行していました。
その横では「水風船つり」、こちらは子供達よりも昔を懐かしんだのか、大人の参加者が目立ちました。また、普段同じ病院で働いていても忙しくてじっくりと話をする機会がありませんので、納涼祭が交流の場にもなっているようです。今年も皆さんの笑顔を見ることができ、満足感と心地よい疲労感の中で納涼祭を無事に終了する事ができました。このように、年に一度のお祭りを楽しむことができるのは、普段の業務を一生懸命に取り組んできた充実感があったからこそと思っています。来年の納涼祭でも思いきり楽しめるように、これからも一層精進し業務に従事していきたいと思います。
- このページのトップへ
09
10月10日は目の愛護デーです。日頃はパソコンなどで目を酷使する生活を送る方も多いのではないでしょうか。そこで、今回は目に良いとされる栄養素をご紹介します。
ビタミンAM
角膜や網膜の働きを助け、涙の量を一定に保つ働きがあります。
うなぎ、レバー、人参、小松菜などに多く含まれています。
ビタミンB1、B2
視神経や筋肉の疲労を解消し、視力低下を防ぐ効果があります。
ビタミンB1は豚肉、魚、豆類、種実類などに、ビタミンB2はレバー、肉、魚介類、乳製品などに多く含まれています。
ビタミンC
水晶体の透明度を保って、充血を防ぎ、目をリフレッシュさせます。
果実や野菜、いも類、緑茶などに多く含まれています。
アントシアニン
ポリフェノールの一種で、網膜で光を感じる細胞(ロドプシン)の再合成を活性化させたり、網膜に栄養を運ぶ毛細血管の血行をよくする働きがあります。
ブルーベリーに多く含まれています。
にんじんしりしり(沖縄の家庭料理) ☆おいしくビタミンAが摂取できます☆ |
秋は1年で1番おいしいものの出回る季節です。 |
材料 |
【にんじん】ビタミンAを多く含む、緑黄色野菜の代表です。煮物、炒めもの、カレーやシチューなどの料理に幅広く使われるほか、すりおろしてケーキに入れたり、野菜ジュースにしたりもします。1年中出回っていますが、秋から冬にかけてが旬になります。
【柿】日本を代表する秋の果物の一つで、甘柿と渋柿があります。甘柿は生で食べるほか、和え物にもします。渋柿は干し柿や渋抜きしたものを食べます。ビタミンAとCを多く含み、柿1個で1日に必要なビタミンCをほぼ摂ることができます。また、葉には殺菌作用があるため、柿の葉寿司などに利用しています。 |
にんじん ツナ缶(油きりする) サラダ油 ①塩・こしょう ②しょうゆ ③昆布だし(顆粒) 卵 |
:1本 :1缶 :大さじ1 :少々 :小さじ1 :小さじ1 :2個 |
- このページのトップへ
10
薬品というと飲み薬、貼り薬、注射薬などがお馴染みですが、ガスもあります。麻酔ガスは当然ですが、「酸素も薬だ」といわれると、あまりにありふれたものだけに、意外な印象を受けるかもしれません。しかし低酸素症をはじめ、いろいろな場面でさかんに使用される薬であり、実際に「医療用酸素」は、医薬品として登録されています。
酸素以外では亜酸化窒素やセボフルレン、イソフルレンといった麻酔ガス、さらに二酸化炭素、窒素、ヘリウム、などが使われます。こうしたガス類は丈夫なボンベに充填されて高圧ガスとしての法規に基づき管理されますが、他の薬品と同じように、事故の原因になることがあります。
結果の重大な事故としては、患者さんに酸素を吸入させるつもりで誤って二酸化炭素を吸わせたという事故が、日本全
体で、ここ20年間に4件発生しています。この原因の一つは二酸化炭素のボンベが緑色に塗装されているということがありそうです。病院全体では緑は酸素を意味する識別色なのですが、高圧ガスは工業現場でも使われるため、工業系のルールとして、「酸素は黒、二酸化炭素は緑」で統一されています。四つの事故の中には、二酸化炭素ボンベなのに、「○○酸素株式会社」と、「酸素」という名称の入った会社名が大きく書かれてたため、内容が酸素だと錯覚したという例もあります。
当院ではこのような事故を防ぐため、少し値は張りますが、口金の大きさの違う「医療用」酸素と「医療用」二酸化炭素(塗色は工業用と同じです)を使用し、かつボンベの整理整頓、名札掛けにより過失を起こさないようにしています。加えて、患者さん用の酸素は手術室で準備するのではなく、病棟で準備してもってゆくというルールを作りました。
というのは二酸化炭素ボンベは手術室にはあっても、病棟には決してないからです。我が国で起きた四つの事故がすべて手術室関係で発生していることから考えても、このようなルールの作り方で事故を防ぐことができると考えたのです。
- このページのトップへ