TOPメニューに戻る

咀嚼筋と下顎管 (アトラス 頁58、 59、 82、 163)

顔面の外側部:咀嚼筋 muscles of mastication      ( 咬筋・側頭筋・外側翼突筋・内側翼突筋 )


1.咬筋

  咬筋筋膜 massetoric fascia をはがして咬筋 masseter m. を剖出し、その前縁と後縁を
  明確に出したのち、起始と停止を見る。浅部と深部からなる。  (図 228)


2.側頭筋

  頬骨弓より上方で側頭筋膜 temporal fascia をはがして、側頭筋 temporalis m.を
  剖出する。(図 228)
  側頭筋と頬骨弓との間の結合組織を取り除く。
  側頭筋を上にたどり、頭蓋骨からの起始を確かめる。
  1)中側頭動脈 middle temporal a.:(浅側頭動脈の分枝)
    側頭筋膜を貫いて上行し、側頭筋に分布するのを見る。


3.咬筋と頬骨弓を切る

  1)筋腹の中央で、咬筋の浅深両部を2段階に分けて切断する(図 229)
    咬筋の下顎枝への停止筋板を切りながら、咬筋の両断端を下顎角の近くまで
    はがしておく。(図 229)
  2)咬筋の前縁から約1cm 後方で、頬骨弓 zygomatic arch を切断する。(図 228破線)
    次に咬筋の起始の後縁のあたりで、頬骨弓を斜めに切断する。(図 230)
    下層を傷つけぬよう途中でノミを併用する。
    切断の場所が後ろに寄りすぎると顎関節を傷つける!
    咬筋の深部が頬骨弓の裏からも起こる。頬骨弓の骨片を下層からはがし取る。
    下に現れる側頭筋膜をはがし、側頭筋 temporalis m.が下顎骨の筋突起 coronoid
    process に停止するのを見る。側頭筋の前縁と後縁の結合組織を取り、側頭筋の全貌を露出。


4.筋突起を切る( (i) 〜 (iv) )

   (i) 下顎骨の筋突起を図 230 の破線の所でノミを慎重に使って切断する。
   (ii) 切断に先立って、付近の骨膜を少し裏の方まではがしておく。
  (iii) 筋突起の切断の際、下層にある血管・神経を傷つけぬよう注意。  
   (iv) 切断した筋突起と共に側頭筋を上にめくり、裏側から側頭筋に分布する血管と神経を見る。(図 231)


5.側頭筋の裏側で

  1)顎動脈 maxillar a.: 外頚動脈の枝。次の枝を出す〔(1)を除く〕
    (1) 翼突筋静脈叢 pterygoid plexus : どうして静脈叢なのか?
    (2) 深側頭動脈 deep temporal m.
    (3) 頬動脈 buccal a.
    (4) 後上歯槽動脈 superior posterior alveolaris
    (5) 眼窩下動脈 infraorbital a. : 上顎骨へもぐり込む。
    (6) 中硬膜動脈 middle meningeal:(図 231)
  2)これら血管の下層に:
    (1) 外側翼突筋 lateral pterygoideus m.
    (2) 内側翼突筋 medial pterygoid m.( 図 231)
  3)頬脂肪体の残りを完全に取り除く
    (1) 頬筋 buccinator m. の起始を求める
    (2) 下歯槽動静脈・神経 inferior alveolar a.v.and n. の一部。(図 231)


6.下顎管を開く

  1)下顎管 mandibular canal :下顎体と下顎枝をノミで少し削る。(図 231、232)
  2)下顎管をノミで開くと結合組織鞘が出る。これを除いて、
    (1) 下歯槽動静脈 inferior alveolar a. and v.
    (2) 下歯槽神経 inferior alveolar n.
    (3) オトガイ動静脈 mental a.and v.
    (4) オトガイ神経 mental n.
    (5) 顎舌骨筋神経 mylohyoid n.:(2)の下顎孔の所で分枝するもの


TOPメニューに戻る

Copyright © by Department of Anatomy, Teikyo University School of Medicine. All Rights Reserved.