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医真菌100種

臨床で見逃していたカビたち


医真菌界 初のグラビア写真集!モデルはほぼカビ!

  真菌症に対する臨床的な関心は高まっているものの、その原因微生物であるカビをはじめとした生物としての真菌・医真菌そのものについての理解はきわめて限定的であり、教育の機会も確保されていない。地球を守り、我々の生活を助け、時に健康を障害し高度・高額医療下にある症例の生命予後を規定する真菌は、我々の生活環境に最も身近な微生物である。我々が初めて認識した微生物群が真菌であることは、有害または病原微生物を意味する黴菌(バイキン)が、黴と菌(菌=キノコ)、すなわち何れも真菌を意味していることからも明らかであろう。

  かかる状況を踏まえ、世では直接的な医療上の実用性に応じた診断・治療のガイドラインが求められている中、敢えて病原体である医真菌の生きた姿にスポットライトを当てることを企画したのが本書である。

既知の真菌の中で、ヒトに病原性を示す医真菌は1%に過ぎない。しかし、その変わり者のカビたちは各々きわめて多様でユニークな、そして時に奇妙な美しい形態(「顔」と呼ぶことが多い)を有しており、それを観察できることは直接顕微鏡を覗くことができる一部の研究者のみの楽しみであった。

 ところが近年、デジタル顕微鏡を初めとする微細撮影技術の向上も相まって、従来困難であった「生きたカビの顔」を接眼レンズから離れて写真に残すことが可能となった。この時宜を得て、最新の分類学に基づいて真菌をはじめとする真菌症の病原体である主要「医真菌」100種を例示し、その微生物としてありかた楽しんで頂ければとの思いが本書の真の意図である。「博物学的な」微生物学の復興を企図したものと言っても良い。 

全国の書店で販売中、amazonでも購入可。


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Created 20190713 Updated 20190713 Copyright Koichi MAKIMURA 2019