「のび太のお気に入り・その2」

芸術の秋だよーんー1

 秋も大分深まってきました.
今,東京ではちょうど紅葉が見ごろです.
さて,前回は「美味しいものーイタ飯編」でした.
秋の枕詞として「食欲の〜」とくれば次は「芸術の秋」でしょうか.
それとも「読書の秋」?
そんなわけで,のび太のお気に入り第2回では
今年のび太が行ったコンサートを紹介してみたいと思います.

のび太はジャンルを問わず音楽が好きです.
しずかちゃん(うちの嫁です)も音楽好きです.
おかげで自宅にはCDが300―400枚くらいあります.
ちなみにのび太は,
歌謡曲
(今じゃ,死語ですか?現代ではなんて呼ぶんでしょうか?J-POP?アイドルポップス?),
洋楽(ロック,ポップス),
クラシックなどなんでも,
またジャズフュージョンは20―30歳くらいによく聞いていました.

ちなみにアトランタ時代によく聞いていたCDは,
ストーンズ,クイーン,デフレパード,
あとお下品ですがGuns and Rosesなどです.
ただやはり,現段階で地球上に存在する音楽の中でもっともすばらしいのは
いわゆるクラシックといわれている音楽ではないかなと感じます.
(興味深いことに,アメリカでクラシック音楽を聴く人はご高齢のかたが多いように感じます.
のび太の周囲でクラシック好きの若者はいませんでした.
これも,南部アトランタというバイアスがかかっているかもしれませんが.)

さてのび太は,音楽もお食事と同じと思っています.

1) とりあえず食わず嫌いはなし
2) 雑食でなんでも食べる
3) たとえ「ボクは一番イタリアンが好きっ!!」といっても,毎日朝昼晩イタリアンだけを食べるわけではない,ある時にはラーメンも美味しいしある時にはお寿司も食べるし,ステーキもいいし,タイ料理もいいし,焼き肉も捨てがたいし,チョコもアイスもケーキも,,,,
(食べることばっかりかい!!!)

まあ要するに,
いろんな音楽をその日の気分で聴くけど,
やっぱり一番好きなのはクラシックでしょうねえ,,,.
というわけで(どういったわけかも分からないまま),
今年いったコンサートはクラシックばかりですが,二回にわけて紹介します.

1)

2004/05/22 品川区管弦楽団(しなかん)定期演奏会
ボロディン 歌劇 イーゴリ公 序曲
チャイコフスキー ロメオとジュリエット
ショスタコービッチ 交響曲第5番

しなかん(http://www.shinakan.org/)は,
アマチュアオーケストラですが歴史が古く,
また,非常に質の高い音楽を提供して楽しませてくれます.
実はのび太の大親友のひとり「マエストロ閣下」が,
しなかんでクラリネットを吹いている関係上,
アトランタに行く前からちょくちょくお邪魔していました.

さて,この時のメインはショスタコービッチの交響曲5番(たこの5番)でしたので大変楽しみに出かけました.
たこの5番はロシアの現代作曲家,ショスタコービッチの代表作で,
革命と副題がついている通り,大変元気の出る曲です.
まさに「ロシア,現代音楽(不協和音あり),革命」のキーワードで旋律が浮かぶかと思います.
ただしショスタコービッチ自身からすれば
ソビエト連邦という共産主義体制下で作品を批判され(プラウダ批判)
自分の復権を賭けて作り上げた作品ゆえ,の作風かもしれません.
いずれにしても,
たこのなかでは最もポピュラーな作品でお馴染みの方も多いはずです.
ちなみに,第4楽章(4楽)の出だしはのび太の携帯電話の着信音に採用されています.

今回のたこの5番は出色の出来ばえでした.
ホルンもがんばっていましたし,
なにより木管のアンサンブルがすばらしかったです.
4楽で弦がやや息切れしていたのがちょっぴり気になりましたが,
オケ全体としてすばらしい演奏でした.

ちなみにしずかちゃんによるコメントは以下の通りです.
演奏会については
「よかったねー.オケのみんな,最後のたこの5番に賭けてたんだねー!」
たこの5番については
「嫌いじゃないけど,1楽がまさに軍歌だからなー,ちょっとねえ.」

 

2)

2004/07/25 東京交響楽団定期演奏会
プロコフィエフ バイオリンコンチェルト 2番
チャイコフスキー 交響曲第4番
ほか


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チャイコフスキー 交響曲第4番(ちゃいこの4番)は,
晩年の交響曲のなか(4,5,6番)で最初に好きになった曲です.
しずかちゃんもけっこう好きな曲なので,
ちょっとした記念日にかこつけてサントリーホールにお出かけしました.

サントリーホールは,アクセスが便利で音響も悪くなく好きなホールのひとつです.
ホールに着くとやはりちゃいこ,日本では人気がありますね,ほとんど席はいっぱいでした.

なによりライブの楽しさは音の広がり,
そして新しい発見です.
CDはどんなにすばらしい演奏でもやはり二次元的な音楽に聞こえます.
もうひとつは,あたりはずれ,でしょうか.
前評判の高いものでもいまひとつのライブもあれば,
いわゆる「あたり」という演奏会もあります.
今回のはいわゆる「あたり」でした.
今回東京交響楽団を振っていたのはアンドレイ・ボレイコ氏, さすがにロシア人,
出だしのホルンに始まり,3楽のピチカート,そして間断なく歓喜の4楽までめりはりをつけて一気に聴かせました.
シズカちゃんいわく,
「ちゃいこって陰気に華々しいのよねー.」
のび太にとっては,この時点ではちゃいこの中で一番好きな交響曲でした(6番よりもね).

 

2004.11