その3
>>>「アズーリの油断」<<<
前回配信したアイルランドサポーターのお話をNHKでとりあげていました。
やっぱりあのアイルランドサポーターはすごく目立ってるんですね。
今日は「イタリア・クロアチア戦」レポートです。
(1)
----- 6月8日午後1時45分、東京駅
-----
今日は鹿島での最後のワールドカップの試合です。
ま、とてもいいスタジアムなんですけどなにぶん遠くて交通の便がねえ、、。
今日も家内と東京駅八重洲南口へ。
家内は「アメリカから一時帰国した旦那とイタリア・クロアチア戦を、、、」
と言った途端に病院の同僚から土曜午後はお暇を出された。
イイ職場ですね。
さて今日も高速バスで鹿島へ、と計画していたのだが、
なんと鹿島神宮行きのバスに200人以上も並んでる。
え、どーして?売れ残った切符が全部売れたから?
それとも潮来水郷日帰りツアーに参加する人がこんなに多いの?
、、、んなわきゃない!?
どっちにしてもキックオフの午後6時に間に合うように今回は電車を選択。
2時5分東京駅発・特別快速鹿島神宮行きの切符を買いました。
(2)
----- 同午後2時5分、東京駅 -----
この特別快速は地下3番ホームからの発車。
東京駅地下3番ホームって、わかります?
そう、成田エクスプレスや横須賀線の止まる、一番遠いホームです。
こりゃ、日本人でもわかりにくいのに外人さんなんてと思いきや、
ポイントポイントにボランテイアの人。
さすがでした。
土曜日の東京駅は結構混んでいたのでそれでも大変だったと思いますが。
しかし、日本は外国語の表示が少ないかなあ。
(3)
----- 午後3時〜、特別
快速グリーン車内 -----
きっと混んでるだろうな、と思いグリーン車に乗りました。
ホームで車掌さんに尋ねたら「グリーン券は乗車してからでいいですよ。」とのことだった。
車内は日本人がぼくらを入れて4組だけ、
あとはみーんな外人さん。
ここへ車掌さん登場。
グリーン車の料金徴収だった。
しっかし、この車掌さんがふざけてた。
悪い人ではないが英語が全くしゃべれない。
グリーン料金の1620円を自分の財布から出して見せて、
(自分にください)と鼻を指さすだけ。
外人さんは解る訳ない。
「ほら、切符持ってるよ。」
と英語で話して車掌さんに見せる。
みんな3000円か6000円のパスカードを持ってる。
これで1−2日間ほどJR乗り放題らしい。
しょうがないのでボクたちのまわりの人にだけ通訳を買ってでた。
「ここはfirst class cabinで予約席だからその分超過料金が要るんだよ。」
「そんなことない、おれたちはもう高い金払ってるんだよ。」
「ほら、君のパスのここに書いてあるだろ。
グリーン車の料金は含まないって。
こことすぐ後ろの車両はグリーン車って言って特別なんだ。」
「ほかの車両なら払わなくていいのか?」
「もちろん払わなくてイイよ。ただそっちは予約席じゃないからね。
この列車は混んでるからそっちではもう座れないと思うな。」
なんとかこれで自分たちの周りの外人さんは納得してお金を払ってくれました。
でも、この車掌さんについてグリーン車全部回るわけにはいきません。
この車両の前方に座っていた黒人さんとは口論になっていたようで、
車掌さんは「もうだめだ」とつぶやいて帰っていきました。
しかし、これって最低ですよね。
(a)
なによりまず、
同じ車内でグリーン車料金を払った人と払っていない人が居て
不公平である
(それがまた、外人さんはお互いに知らない人同士でも話をするからすぐばれる)。
(b)
なにより車掌さんの対応が最低ですよね。
あの中津江村なんて村民みんなでフランス語勉強してカメルーンを出迎えてるんですよ。
それに対してJRの職員は運賃に対する等価交換としての
サービスを提供しなければいけませんよね。
少なくともサービスに対する説明責任はあるわけです。
それをまったく無視した態度は愚かとしかいいようがありません。
(c)
しかもこのような事態は事前に十分予測できたわけです。
なにも車掌さんが英語を話せるようになる必要はありません。
グリーン車の乗車ドア口に「ここはfirst class cabinだから超過料金が必要だ」
という立て札をおくだけでいいのです。
また、車掌さんに想定質疑応答のカード(英語)を持たせるだけで、
十分なはずなんです。
これはボクの想像に過ぎないのですが、、、、
要するにJRは自分たちで対応策を考えることなく、
大学などのボランテイアにワールドカップの外人さん対策を丸投げしただけなんですね。
ま、今回の車掌さんは例外だったのかもしれませんが、、、。
と同時に日本の公共交通機関の運賃の高さを実感しました。
長距離の料金はさほど諸外国と変わらないかもしれませんが、
近ー中距離は少々高価かもしれませんね。
安全性、清潔さを考慮したうえで、
どうでしょう、
皆さんは高いと思いますか、安いと思いますか?
(4)
試合の話に行く前に、、、
----- サッカーイタリア語講座 -----
その1
「トト・カルチョ」
これはもう日本語になってますよね。
いろんな賭けのことをトト・カルチョといいますが、
これはイタリア語なんです。
トトは賭けくじ、
カルチョはサッカーのことです。
つまりはトトカルチョの原形はサッカーくじなんですね。
日本語っていろんな外来語が入ってきてるから面白いですねえ。
(5)
----- 午後5時半、鹿島スタジアム
-----
今日はスタジアムもほとんど満員。
そしてスタジアムはほとんどアズール・カラー。
クロアチア応援団はゴール裏だけ。
今日は家内はアズール・ジャージ。
ボクはまたラツイオのジャージ。
アズーリの中のラツイオの選手は守りの要、ネスタなんです。
(6)
----- サッカーイタリア語講座
-----
その2
「Forza azzurri!」
これは「頑張れイタリアイレブン!!」という意味です。
このアズーリは、アズールの男性型です。
イタリア語には男性名詞とか女性名詞があるんですね。
このアズールは
イタリアサッカーチームのジャージの色である
「地中海ブルー」
という意味のイタリア語なんです。
この男性名詞がアズーリ。
つまりアズーリは
「地中海ブルーのジャージを着た男達」
という意味なんですね。
ちなみにカプリ島に「青の洞窟」という名所がありますが、
イタリア語ではグロッタ・アズーラといいます。
この時アズールはアズーラとなりますが、
これはグロッタが女性名詞だからアズーラになるんです、はい。
けっこうややこしいでしょ。
あずーら、あずーり、あずーる、なんてあずーる5段活用できそうですよね。
(7)
----- 午後6時、スタジアム。試合開始
-----
試合の結果はもう御存知の通りですね。
イタリアの布陣は第一戦と同じ、4−4−1−1でした。
ビエリのワントップ気味で斜め下にトッテイという攻撃陣でしたが、
クロアチアは完全にこれをマークしていました。
イタリアは前半半ばにネスタが負傷退場、
かわりに中央右のネスタの位置に中央左のカンナバッロをずらして、
そのカンナバッロの位置にマテラッツイを入れました。
前半からクロアチアは上手なパスとドリブルでボクシッチを中心に
クロアチア左サイド(すなわちイタリア右サイド)から攻めてきましたが
カンナバッロがことごとくクリアしてなんとか前半は0−0。
後半、ビエリの強さを生かしてイタリアがワンチャンスをものにして先制。
これがイタリアの油断を呼びました。
「前回のエクアドル戦のように逃げ切れる。」と考えた瞬間。
クロアチアはイタリアの右のカンナバッロを避けて
イタリア左サイドのマルデイーニとマテラッツイを狙ってきました。
若くて速いオリッチを投入、
これが当たりました。
あっという間に2点とって逆転。
その後イタリアはドニを下げてインザーキを入れ、
2トップにトッテイという布陣で攻めましたが、
トッテイのFKもポストに当たり、
ビエリも少し臭いオフサイド、、、、。
ま、負けるときはこんなもんです。
(8)
----- 午後8時、スタジアム外
-----
クロアチア応援団は盛り上がってました。
クロアチアは逆境に強いですね。
MINORITYを自覚した瞬間に結束を強めてすごい力を発揮するような気もします。
それにしても、、、あーあ。
バス乗り場に到着するまで
「チッキショー!!」
と十回くらい叫んでました。
これって英語に訳すとピーって入りますね。
ほとんど前回ドイツサポーターの言葉と変わりなし。
ちくしょうと叫ぶたびに
しずかちゃん(家内のことです、はい)からぽかっとどつきが入りました。
あーあ。
しかし、クロアチアの選手の名前の多くは"-IC"(イッチ)で終わるんですね。
ボクシッチ、
ラパイッチ、
ジブコビッチ、
ブラオビッチ、
スタニッチ、
シムニッチ、
シミッチ、
シャリッチ、
オリッチ、、、、
名前と背番号おぼえられないっち。
これでイタリアは次のメキシコ戦、勝たんといけません。
試合は木曜日ですか。
大分午後8時半。テレビで応援です。
FORZA AZZURRI!!
(9)
----- サッカーイタリア語講座-----
その3
「Totti, guarda da questa parte!!」
これはちょっと応用編ですが、
イタリア戦を見に行かれる方のために。
これは「トッテイ、こっち向いてえー!!」です。
ただ「トッテイ!」と言っても振り向いてはくれません。
イタリア語らしく大きな声で、
口を大きく使ってRは巻き舌で
「とおっていー、ぐああーるるだ、だ、くぅえーすた、ぱあるるーてえ!!」と
叫ぶときっと振り向いてくれますよ。
以上イタリア語講座の出典はNHK教育テレビイタリア語講座です。
しかし最近の教育テレビは
井川遥、中根かすみ、吉岡美穂と
グラビアアイドルをアシスタントに起用してますね。
これは、グラビアアイドルに「知的イメージ」という付加価値をつけたいプロダクション側と、
新しい顧客を開拓したい(なりふり構わない)教育テレビ側の利害が一致したからでしょうか。
しかしこの作戦、成功しとるんかいなあ?
次回は「アルゼンチン・スウェーデン戦」です。
vs
2002.6.12