瞳 孔・眼球運動 |
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pupil eye movement |
●視覚反射
視覚反射には,瞳孔反射・調節反射のほか眼球運動に関する追従・固視が含まれる.
大脳皮質の関与しない皮質下反射は,おもに上丘が関わる注視反射と,視蓋前域が関わる対光反射がある.注視反射は眼球の方向・位置を調整し,対光反射は光量を調整する.
大脳皮質が関与する皮質性反射は,おもに後頭葉が関わる注視反射と,視蓋前域が関わる調節反射がある.注視反射は眼球の方向・位置を固定し,調節反射は焦点を対象に合わせる.
瞳孔運動は内眼筋の収縮によりおこる.瞳孔括約筋と瞳孔散大筋である.毛様筋はこれらに連動してピント調節を行なう.
瞳孔径の正常範囲は,2〜5(暗所では8)mm とされている.径が大きくなることを 散瞳 mydriasis,小さくなることを 縮瞳 miosisという.
おもな機能として,
①基本原理として明所では副交感神経が駆動し,暗所では交感神経が駆動する.
縮瞳は網膜へ達する光量を調節する為,といわれる.
②近見時に縮瞳する.焦点深度を深くする.収差が減る.
③感情の変化に連動 ・・・(驚き・喜びで散瞳,疲労時・眠気で縮瞳)
④瞳孔動揺 ・・・ 明るさの変化とは無関係に生理的に収縮・拡大を繰り返し,瞳孔径は変動する.
神経支配:
瞳孔は自律神経の制御を受ける.散大筋に対しては交感神経の収縮作用と副交感神経の弛緩作用が,括約筋に対しては副交感神経の収縮作用と交感神経の弛緩作用が,それぞれ二重相反支配となっている.瞳孔散大中枢は視床および視床下部後半に,瞳孔収縮中枢はEdinger−Westphal核(動眼神経副核,または瞳孔核または瞳孔括約筋核または中脳縮瞳核) にある.これらにより,瞳孔の散大・縮小がおきる現象は「・・反射」と表現する.
散瞳がおこる反射には脊髄毛様反射があり,縮瞳がおこる反射には対光反射・近見反射がある.
瞳孔の大きさは散大筋と括約筋(というか,交感神経と副交感神経)の均衡で決まる.散大筋の麻痺では径2mm以下になることはないが,括約筋が収縮すると,
対光反射 light reflex・対光反応あるいは光線反応:
眼に光がはいると瞳孔は収縮する.光刺激を受けた瞳孔は,0.2〜0.3sec の潜時ののち約1sec で最大収縮に達し(副交感神経作用),その後散瞳(交感神経作用)し元の大きさに戻る.より正確には,ある程度以上の変化量(加速度)によって反応する.網膜神経細胞による順応のため ?
片眼ずつみると,照射された側の縮瞳は 直接反応 direct reaction,他眼の縮瞳が 間接反応 indirect reactionである(あるいは consensual light reflex;交感性とか共感性あるいは同感性などとも記述される).視神経は半交叉であるし,介在する視蓋前域核は両側の E-W核へ信号を送る.これらにより,直接反射と間接反射は同程度に起こる.ただし詳細な研究では,直接反射のほうがわずかに大きい,とのことである.視交叉・後交連とも交叉線維による情報量のほうが多いとされる.
❶ 経路は次のようである.
1.網膜(W型神経節細胞)からの求心線維が外側膝状体の手前で分かれ,視蓋前域核に達する(ここでシナプス).
2.視蓋前域核から発した介在線維 intercalary neuronは両側のE-W核に至る(ここでシナプス).対側のE-W核へ向かう線維が後交連となる.通常,刺激量は左右同じとし,不同は遠心路の異常によると考える.
3.E-W核 → 動眼神経(下枝)を通る副交感神経(遠心線維) → 毛様体神経節(ここでシナプス)
4.毛様体神経節 → 短毛様(体)神経 → 瞳孔括約筋 → 瞳孔収縮(miosis)
❷ 暗いところで散瞳する反射経路は次のようである.
0.光の off刺激が,E-W核を抑制する.
1.暗所情報が視神経を経て,視床下部(自律神経系の最高中枢)→ 毛様脊髄中枢とよばれる第一胸髄の交感神経・中間外側核(Budge中枢)に到達する.
2.第一胸神経節(または星状神経節)を通って交感神経管に入り,上頸神経節を介して交感神経として内頸動脈とともに眼窩内へ入り毛様体神経節を通過する.
3.短毛様体神経に加わる.→ 瞳孔散大筋 → 瞳孔散大(mydriasis)
4.内頸動脈を経由しない一部は,上頸神経節 → 三叉神経節(半月神経節) → 三叉神経第1枝 → 上眼窩裂 → 毛様体神経節 → 長毛様体神経 → 散大筋の経路となる.
(一部どころか,こちらが中心とのテキストもあり.副交感は短毛様体神経/交感は長毛様体神経と割り切っている ?)
✓▣ | 対光反応の異常は,視神経炎で唯一の他覚的検査である. |
✓▣ | E-W核は左右一体となっている(視能学 p179),とのことで,エッセンシャル眼科学(第8版 p61)の模式図もE-W核が一つになっている.一応,後交連の存在からすれば図のように左右一対のE-W核とするほうが動眼神経にも都合がよかろう,と思うのだが どんなもんですかね. |
近見反射 near reflex(輻湊調節反射 convergence−accommodation reflex:
注視する対象が接近したときに,a)輻湊 convergence,b)調節 accommodation,c)縮瞳 pupil contraction が連動する複合反射運動(motor triad)である.これらの動眼神経核は部位がわかれており,動作は独立して起こる.連動は核上性のコントロールによる.
1.対象までの距離情報は,像の「ぼやけ」と「両眼視差」である.対象物の接近・離反を検出するのは視覚領V5の処理である.さらに,反射性運動にかかわる側頭後頭連合野と,随意性運動にかかわる前頭眼野が介入する.
視覚野で認識されたこれらの情報(Y型神経節細胞)は皮質視蓋路を通り脳幹・動眼神経副核:(EⲻW核),または一部小脳に達する.
2.視覚領V5の輻湊の運動信号は,MLFを経由せずに(?)上丘が受ける.内直筋の収縮刺激はPerlia核(内直筋亜核)→両内直筋の収縮となる.微調整は,小脳虫部や室頂核による.
「輻湊」により調節と縮瞳が起こる.輻湊と調節は同時に起こるのが正常で,「ぼやけ」だけでも輻湊を生じ,「両眼視差」だけでも調節を生じる.また,片眼の近見視でも縮瞳がおこる.
3.調節および縮瞳の刺激は輻湊により、内直筋にある知覚受容器→三叉神経→三叉神経中脳路核→ EⲻW核に達する.副交感性節前線維は EⲻW核の調節核(前中部・毛様体筋核)から発し,動眼神経を経由し毛様体神経節でシナプス結合する.節後線維は短毛様体神経を通過して眼球に入り、大部分(95%)は毛様体筋を収縮させて調節に関与する。同時に一部(5%)が瞳孔括約筋を収縮させ縮瞳が起こる.
近見時の縮瞳信号は,後頭葉皮質近傍〜前頭眼野から動眼神経副交感核へ入力する.
なお,対光反射による縮瞳情報は視蓋前域から入力する.
4.Perlia核であるが,輻湊中枢というのは否定的,ということになっている(後述).国外での英文記述を検索するすると普通にPerliaが出てくるけど,どうなんだろう.例えば,17野→19野→視蓋前域→Perlia核→EⲻW核の吻側部・尾側部と内直筋亜核,なので中脳の中継点あるいはその辺の領域,みたいな説明になる.
精神感覚反応:
感情 → 視床下部(交感神経中枢) → 脳幹網様体 → 脊髄毛様中枢(Budge中枢) → 上頸神経節
→ 上頸部交感神経叢 → 三叉神経節(半月神経節 semilunar ganglion) → 毛様体神経節 → 長毛様体神経 → 眼球(瞳孔散大筋),の経路による.
脊髄毛様反射:
頸部に対する疼痛刺激により散瞳する.疼痛刺激が脊髄毛様中枢に合流して生じる.その後の経路は,上記による.
閉瞼反射 lid closure reflex:
閉瞼時,眼球の上転に伴い縮瞳する.
三叉神経反射:
角膜・結膜・虹彩などに対する疼痛刺激により縮瞳する.経路は不明,だとか.
虹彩内ではプロスタグランジン(PGE1,2α)の関与がある.
①散瞳中枢は8野(前頭眼野)である.8野からの線維は頸部交感神経へ連絡している.前頭眼野で散瞳と開散が連動する.
②縮瞳中枢は20野である.20野からの線維は視蓋前域と上丘でシナプス結合している.前頭眼野で縮瞳と輻湊が連動する.
加齢:
新生児は2mm,10〜20代は4〜5mmで生涯最大を示す.その後再び縮瞳傾向となり高齢では2mm位になる.
乳幼児の縮瞳は,交感神経そのたの神経系の未熟性が主であるといわれる.
老人性縮瞳については,交感神経の活動低下や核上性抑制の減少がいわれている.
屈折・性:
近視眼で大きい.女性のほうが大きい.
睡眠・日内変動:
睡眠中は一般に副交感優位となる(特に nonⲻREM睡眠時).周囲が明るい状況でも,縮瞳により暗い環境を模している,と解釈されている.REM睡眠時には,縮瞳 ⇔ 散瞳が不規則におこる.
日内変動として早朝には散瞳していることが多く,一般に朝6時に最大,深夜12時に最小となる.
瞳孔異常:
【
瞳孔異常 】
神経学的瞳孔異常は大きく分けて,出力系障害,入力系障害,中枢性障害に分類できる.
出力系障害は副交感神経障害や交感神経障害で起こり,瞳孔不同を生じる.
入力系障害は対光反射の減弱・消失,相対的瞳孔求心路障害をきたす.
中枢性障害は対光近見反射解離が主なものである.
注視と視運動反射
注視とは対象への視線・凝視状態を維持することである.大きく分けて随意性運動と反射性運動がある.
随意運動はだいたい saccade であり,皮質中枢は主として前頭眼野(Brodmann8野)と補足眼野があたる.垂直注視中枢・外側注視中枢への信号は,注視反射システムを無視して機能する.
反射運動はだいたい smooth な追視・注視運動であり,皮質中枢は主として後頭眼野(Brodmann19野)があたる(広くは第5次視覚野:後頭葉19,37,39野).眼筋の皮質中枢は,第4野にある.
注視中枢:
大脳皮質から運動神経核への情報の中継点となる,中間中枢.
外側注視 horizontal gaze movement (側方視・水平注視あるいは水平共同運動)
水平方向の眼球運動の制御のこと.
中間中枢(皮質下中枢)は脳幹(橋)にある傍正中橋網様体 paramedian pontine reticular formation(PPRF)部である.大脳皮質 Brodmann8野(前頭眼野)からの神経線維はPPRFを介して同側の外転神経核と対側の動眼神経副核(内直筋核)に信号を送り,外転と(他眼の)内転を同時に起こす.対側の動眼神経核への上行経路が 内側縦束 medial longitudinal fasciculus(
☆MLF症候群:
側方注視の際の患側眼の内転障害(対側の外転時に障害側の内転ができない),
健側眼(外転時)の眼振(単眼性眼振),輻湊は影響を受けず保存される.
☆one and a half症候群:
外転神経核障害を合併すると,患側では外転・内転ができない(one),対側では内転ができない(half)ことになる.
垂直注視 vertical gaze movement
上下方向の眼球運動の制御のこと.
中間中枢は中脳〜上丘の高さ(視蓋前域)で,傍中脳水道灰白質にある内側縦束吻側間質核 rostral interstitial nucleus of medial longitudinal fasciculus(riMLF)とカハル間質核 interstitial nucleus of Cajal(iNC)が中心となる.
大脳皮質(視覚野,前頭眼野)や上丘から視覚入力を受け,滑車神経核と動眼神経(副)核を刺激し,上斜筋・上直筋・下斜筋・下直筋の回旋運動をコントロールする.上転では上直筋核・下斜筋核へ(後交連を介して)信号が行き,下転の際には下直筋核・上斜筋核へ(直接)信号が行く.
☆視蓋前域:riMLF,iNC,中脳水道付近を指す.
輻湊 convergence
前頭葉・後頭葉からの視覚入力を受け,ペルリア Perlia核からの信号により眼球の内転を生じるというのが古典的解釈であった.現在ではほぼ否定的で明確な Perlia核は無く,動眼神経核の近傍―背側から背外側( EW核 ?)に中枢(近見反応ニューロン)があるとされ,内直筋に信号が出る.
開散 divergence
外転神経核近く ? 内側縦束の中にある ?
*vergence=輻湊+開散
前庭反射 vestibular eye movement
頭部を動かしても注視対象を追従できる機能のこと.頭部が動いた角度だけ眼球が動く,ということ.耳の前庭器官が頭の動きを感知し,情報を前庭神経核に送る.ここから眼球を反対方向に向ける信号が出て,MLF・PPRFを経由して動眼神経核に届く.
明確な視覚を得るには,対象から出る光が網膜の中心窩に入る【対象に視線を向ける ⇒ 対象に視線を固定・保持する】ことが必要である.これは両眼の正確な協調運動によって可能となる.
対象に眼を向ける(中心窩視 foveation)のは 衝動性運動,滑動性運動(追跡運動),よせ運動で,随意運動(無意識でも生じる場合がある)である.網膜上に対象を維持する(視線保持 gaze holding)のは 前庭性運動,視運動性運動,固視で,反射である.
衝動性運動 saccade (急速運動
新たな対象に視線を向ける時に生じる運動である.視能学(第2版)には“注視したい物体の像を中心窩にもってくるために働く速い運動”とある.視野の中に入ってきた興味を引く目標物が何であるか確認したり探したり(反射的動作),読書時の改行(随意的動作)のように新しい固視点に視線をすばやくジャンプ・移動させる動作などを指す.眼球運動中は後頭葉視中枢の神経活動は抑制され,視界のぶれが認識されないようになっている.抑制の回復には,新しい固視点を注視し続ける必要がある.
網膜上の視標の位置ずれ情報(中心窩からの距離と方向,網膜誤差)がトリガーとなり誘発され,第1次視覚野の視覚情報(どこ情報)は頭頂葉(visual attention注視中枢··特に,反射的な衝動運動)を経て,前頭眼野
(FEF;8野··特に,予測・予定していた方向に視線を移動する随意運動)を主な皮質中枢として開始信号を発し,上丘が網膜座標系を参照しながら運動核をコントロールする.
Y細胞経由の上丘の浅層から中間層への信号伝搬で分析され,これによりPPRF核で運動ベクトルの水平成分,視蓋前域・riMLF核で垂直成分のパルスを発し,遠心性経路(同側の外転神経核,対側の動眼神経核)に入る.この運動は1秒間に4〜5回起こり,眼の位置は衝動的に高速で移動する.バースト細胞の速度信号で動き,ポーズ細胞で停止する,ということで随意ではあるが運動は途中での修正ができない.
眼球が開始点に戻らず新しい位置に停止・維持することを,ステップという.目標に,時間的・空間的に正確に止める saccade
☆サッケード抑制:眼球運動自体が後頭葉抑制をもたらす,とのこと.運動の停止後,急速に神経活動が増加する.
☆saccade pulse generator:脳幹部のバーストニューロン:傍正中橋網様体(橋傍内側網様体)PPRF(paramedian pontine reticular formation),内側縦束吻側間質核riMLF(rostral interstitial nucleus of medial longitudinal fasciculus)
☆衝動性運動の異常では ⅰ)速度不足,ⅱ)移動量の過不足がみられる.ⅰ)はMLF障害(核間麻痺)で,ⅱ)はPPRFや小脳虫部障害で起こる.
☆前頭葉眼球運動野:この部の刺激によって,反対側へ向かう眼球の共同偏位が生じる.障害されると眼球は病変側に偏位する.
滑動性運動 smooth pursuit (追跡運動
静止ないしはゆっくり動いている視覚対象を注視(追視;速度を合わせて明瞭に視認し続ける)する随意(追従 pursuit)運動機能である.
視能学には“網膜中心窩でとらえた動く物体を追従する運動”とある.網膜上の視標の速度情報が刺激となり,眼球運動中の視覚(視力依存)が必要である.X細胞経由の第一次視覚野で位置情報を,高次視覚野V5で速度情報を分析していると考えられている.
『どこ』情報に関わる 頭頂連合野 で信号が作られ橋(DLPN;背外側橋核)を経由して小脳に入力する.出力される運動情報信号は,網様体核・視蓋前野で上記(A)の経路に入る.
☆前頭眼野の損傷で追跡運動は低下する.
☆滑動性運動の障害では階段状のギザギザ・ガタガタな動きになる(追従が遅れ,衝動性運動が混じる).後頭眼野や小脳・脳幹の病変で起こる.
☆後頭頭頂葉眼球運動野:この部の刺激によって,眼球は反対側へ偏位する.
☆加齢:追従速度は低下する.
☆薬物に影響される.
よせ運動 vergence あるいは非共同性運動(両眼離反運動
両眼の網膜像のズレ(視差 parallax)とボケを計算して視線方向を調整する(上記).前頭眼野から発信される.毛様体筋の収縮・弛緩も連動する.
輻湊・開散運動(convergence・divergence)
前庭性運動 vestibuloⲻocular movements(前庭眼反射)
首を振ったり曲げたりなど,体位や頭位を補正して見ているものが安定しているように働くことによる前庭系の補整反射.閉瞼時でも眼球運動が惹起される.
自分が動いている時に見ているものの像の「ブレ」を補正する機能,ということで,頭の動き(揺れ)を打ち消すように眼球が動くのは,視運動性眼球運動に同じ.
前庭核へは半規管から入力する.
視運動性運動 optokinetic eye movements(視運動性眼振)
外界が動いたときに「速度誤差をゼロにして」視覚対象に眼球が追従する反射経路と説明される.追従する動作が緩徐相,追いきれなくなったとき元の位置に戻る動作が急速相となる.緩徐相は smooth pursuitをしめし,急速相は saccadeと同じ.ということで,視性眼振(OKN;optokinetic nystagmus)の緩徐相の反射経路は網膜W細胞副視索路経由の視索核 → 橋被蓋網様体核で網膜像の速度誤差情報が分析され,前庭核 → 眼筋運動核 → 外眼筋.
固視 fix
持続する一定の刺激量では視細胞は徐々に閾値が上昇する.反応が容易に停止するのは神経節細胞,とのことである.
変化量を検出するために必要なのが
固視微動(drift,flick,tremor,microsaccade)で,不随意的な眼球運動である.
その他の眼球運動
☆REM(rapid eye movement):睡眠時の急速眼球運動
☆Bell現象:閉瞼・瞬目で上転する.
☆doll's eye現象:頭部を急速に動かすとき,眼球はその反対方向に動く.
★以上のような制御システム特性を組み合わせて,次のような生理的眼球運動の種類ができる.
共同性眼球運動(conjugate movements:両眼が視軸を平行に保ちつつ同じ方向に動く,ということ.むき運動 version )
① 滑動性眼球運動
② 衝動性眼球運動
③ 前庭性眼球運動
④ 水平性眼球運動
⑤ 垂直性眼球運動
⑥ 斜方向性眼球運動
☆Hering の法則:両眼の視線は平行して動く.例えば右方視では,右眼外直筋と左眼内直筋に同等の刺激が届く.
☆Sherrington の法則:一眼の動作筋と拮抗筋は,収縮と弛緩がつりあう.例えば外直筋の収縮時には内直筋が弛緩する.
☆系統発生的には共同運動が先に発達した.
非共同性眼球運動(dysconjugate movements:両眼の視軸が1点に交わる,ということ.よせ運動 vergence)
⑦ 輻湊性眼球運動
⑧ 開散性眼球運動
2年次以降,詳しく学習する.
【
異常眼球運動
】
2024