緑内障 glaucoma |
part Ⅲ |
■ 緑内障は
臨床的には,進行する視神経障害とそれに対応する視機能障害により最終的に失明に至る疾患である.
『狭隅角』を素因として,原因が虹彩根部による隅角の流出路封鎖となるカテゴリーが,『原発閉塞隅角緑内障』である.急激な眼圧上昇のため通常,attack(緑内障発作)と言われる急性型と,時間をかけて隅角閉塞が進むことで自覚症状に乏しい慢性型に分ける.
前房・隅角の発生異常を基にして成長とともに急速に進行するカテゴリーが,『先天緑内障』である(日本緑内障学会(2017)では「小児緑内障」としている).
原因は虹彩根部による房水の流出遮断である.主な病態は,
A. | 瞳孔ブロック因子,または浅前房の存在 |
B. | プラトー虹彩因子,すなわち瞳孔ブロックはない |
C. | 水晶体因子(位置異常,あるいは形状異常). 水晶体が虹彩を押し隅角閉塞に至る. |
D. | 水晶体後方因子. 硝子体側から押された水晶体がさらに虹彩を押し隅角閉塞に至る. |
A.(狭義)閉塞隅角緑内障
⓪ 素因:浅前房・狭隅角+加齢
瞳孔ブロック(pupillary block)は,虹彩と水晶体との接触面積が非常に大きいことなどで発生する,通過抵抗の増加である.中心部前房が浅いほど,瞳孔ブロックは強くなる.
閉塞隅角緑内障のメカニズムは瞳孔ブロックの存在である.
ⓐ 病態:通過抵抗の増加
後房水が虹彩と水晶体の間隙を通過する際の抵抗が高くなり(相対的瞳孔ブロック)後房圧を上げ,虹彩根部の前進 ⇒ 線維柱帯に接触・癒着
ⓑ 症状:急激に発症する視力低下,虹視症,眼痛,頭痛,悪心,
視力障害は先ず,角膜の(上皮性)混濁・浮腫による.視力への影響が軽度である場合では,虹視症が中心となる.眼圧上昇が激しいと網膜血管と神経への圧迫が加わる.半数で0.02以下になるとのデータがある.
眼痛は毛様痛とも言い,ぶどう膜の虚血すなわち例えば心筋梗塞時の胸痛と同類のメカニズムがあると考えられる.頭痛は三叉神経の刺激症状で前頭~側頭部へ放散する(歯痛・耳痛など).消化器症状のほか呼吸数減少や徐脈・発汗は,眼迷走神経反射によって副交感神経の亢進をきたした症状である.
ⓒ 検査所見:他覚所見
虹彩筋が弛緩するために瞳孔が散大し(縦長となる傾向あり),輪部に添う深部の充血(毛様充血)が見られる.眼圧上昇で含水量が増えるための角膜浮腫のほか,眼瞼浮腫や球結膜にもうっ血浮腫を生じる.房水中には細胞・フレアの増加をみる.虹彩血管が圧迫・閉塞をきたすことで扇状の虚血性壊死を認める.
この段階では視神経や視野には特異的変化は現われていない,と考えられる(原発閉塞隅角症).
高眼圧による組織傷害は前篩状板での軸索輸送障害が第一にある.経過とともに硝子体からヒアルロン酸が侵入し空洞状萎縮となる.30mmHg 以上になると網膜中心動脈の閉塞も起こり得る,とか.
・炎性緑内障 glaucoma inflammatoriumとは急性閉塞隅角症の旧名であった. 強い発赤・充血(や,前房所見)に因るはずが,いつの間にか inflammatory glaucoma となって“ぶどう膜炎”での眼圧上昇のことになってる ? マジか !ではないらしい.
・炎症性緑内障 ? 幸に標準名ではないようだし,ラテン語名と英語名で定義が違うのかも ? そんなこた~ない.誤用 ? 時代の流れ ?
・うっ血性緑内障 glaucoma (acutum) congestivumも急性閉塞隅角症の旧名であった.対する開放隅角緑内障は,単性緑内障 glaucoma simplexと云った.
こっちの英語名 simple glaucoma の定義はどうなってる ? あっ,もう使わない ?
・水晶体の変化として “Glaukomflecken” が有名(やや古典的なんだけどね.
・Schnabel視神経空洞状変性:視神経乳頭部から前部視神経の範囲での空洞状の変性像.眼内圧上昇により急性の虚血性視神経乳頭壊死が起こり,同時に内境界膜が破綻されると,壊死部が硝子体中のヒアルロン酸で埋められる,病理組織学的病名.
ⓓ 診断:
前兆として一過性の眼圧上昇を何回か経験することがある.このとき軽い虹視症を自覚する.虹視症とは電灯の周囲に虹のような輪 halo が見えるもので,虹輪視とも言う.虹視症(虹輪視)は角膜の表面に原因があり,特に軽い浮腫によって薄く混濁した角膜上皮で光が屈折(プリズム作用)されておこる.すなわち,起こりかけた瞳孔ブロックによる眼圧上昇を疑う重要な自覚症状である.これを前駆期として,狭隅角・浅前房があれば,将来の attack を強く示唆する.
眼圧上昇発作(attack)時には眼痛のほか頭痛,悪心,嘔吐をともなうことから,視力低下を訴えてもしばしば内科疾患と間違われることがあり,発見が遅れると失明する眼科救急疾患のひとつにあげられる.少なくとも48時間以内の対応が必要とされる.
・片眼にすでに急性原発閉塞隅角緑内障を生じていた場合,他眼にも5~10年以内に急性原発閉塞隅角緑内障が生じる可能性が高い.
ⓔ 高齢者,遠視,女性はリスクファクターである.瞳孔ブロックは交感神経が優位になる中等散瞳で起こり,夜間の散瞳や心身疲労とか強い感情の起伏などにより誘発されるとされる.加齢による水晶体体積の増加も加わる.冬季に多いともいわれる.ただし,近年では中年層において近視の増加が指摘され,閉塞隅角緑内障は減少傾向にある,そうである.
ⓕ さらに浅前房・狭隅角では,散瞳薬による誘発(しばしば医原性として発症)がある.交感神経刺激薬よりも副交感神経遮断薬のほうが大きい瞳孔径で虹彩根部の弛緩が起こりやすく,隅角閉塞誘発の危険性が高いとのことである.また瞳孔ブロックの成立は,散瞳作用が切れてからの回復中(φ5mm)にリスクがあるといわれる(散瞳後の回復に,所要時間が長いことと,虹彩と水晶体の接触がより高度となるため,と説明される.
・抗コリン作動薬(向精神神経薬,抗ヒスタミン薬,胃腸薬,等)の副交感抑制や交感神経(α₁受容体)刺激(気管支拡張薬,血管収縮薬エピネフリン,)で起こる散瞳で,眼圧上昇(一般的に云う緑内障)発作が誘発されるリスクがある.流出抵抗も増加する可能性があるが,開放隅角緑内障に於いては臨床的な問題にはならないとされる.この場合,落屑緑内障を疑う.
・虹彩は水を含むスポンジ様構造であり,散瞳すると水が移動して虹彩体積が減少する.散瞳状態で体積減少が少ないと,虹彩厚が倍以上になるとかで隅角閉塞の危険因子と考えられる.隅角角度にも注意.
ⓖ CAGの急性症状は有名であるが,実際は慢性に経過することが多い,とのことである.
・隅角癒着が一部分づつ徐々に閉塞(周辺虹彩前癒着)してゆくと,急性症状を起こさずに慢性閉塞隅角緑内障 chronic angleⲻclosure となる.隅角癒着の進行は間欠的な隅角閉塞が蓄積されることで,ゆっくりとした眼圧上昇であれば開放隅角緑内障型の視野障害を示すことになる.この場合,瞳孔ブロック以外の機序が複合している,とされる.
B.plateau虹彩
台形虹彩 (plateau iris configuration)とは虹彩付着部の形態異常により,瞳孔ブロックの機序なしに隅角が閉塞しうる病態である.正常前房深度・狭隅角,ということである.
![]() |
![]() |
A は正常隅角の毛様体の位置,隅角底での虹彩根部は毛様体への移行部でやや細くなる.
B は毛様体が虹彩寄りにある異常位置のため,虹彩根部が前房側(というか,線維柱帯)へ押されている形態を示している.
(少々浅前房ではあるが,毛様溝はほとんど形がない.毛様体が前方へ回旋・偏位している,と表現)
【 復習 】
C.水晶体因子
加齢をふくめた水晶体の膨隆,前進,亜脱臼などである.水晶体の形態異常・位置異常は,水晶体起因性緑内障 として 続発緑内障 のカテゴリーの筈であった.しかし浅前房・狭隅角から閉塞隅角に至る複数の機序に於て,原発病変とすることが多くなっている.
D.水晶体後方因子
毛様体や脈絡膜に浮腫(滲出や出血による容積増大)があると毛様体の前方への回旋・偏位を伴い,虹彩根部が前方に偏位する.硝子体側から押された(または凸面の増大により)水晶体がさらに虹彩を押し(水晶体と虹彩が一体となり)隅角閉塞に至る.瞳孔ブロックに因るものではないと考えられているが,相対的瞳孔ブロックが誘発されることもある.
スルホンアミド関連薬の副作用としての毛様体浮腫のほか,ぶどう膜炎や
毛様体ブロック
などに因る.かつては強力な縮瞳薬の副作用の 一(矛盾緑内障 paradoxical rise)でもあった.
E.原発閉塞隅角病 PACD:primary angleⲻclosure disease
§ 瞳孔ブロック と 隅角角度
A.Harold Glendon Scheie,1957
Scheie分類 | 記載 | 状態 |
---|---|---|
wide | fully open | |
Ⅰ | mildly narrrowed | |
Ⅱ | scleral spur not visible | |
Ⅲ | anterior trabecular meshwork only visible | |
Ⅳ | closed angle |
B.Robert Nesbit Shaffer,1960
Shaffer分類 | 角度 | 記載 | 状態 |
---|---|---|---|
grade 0 | 0° | angle-closure | 閉塞が起きているか 起こりそう |
grade 1 | 10° | extremely narrow | 隅角閉塞が将来起こるだろう |
grade 2 | 20° | moderately narrow | 隅角閉塞を起こし得る |
grade 3 | 35° | wide open | 強膜岬までみえる・隅角閉塞は起こり得ない |
grade 4 | 45° | 虹彩根部までみえる・隅角閉塞は起こり得ない |
C.William van Herick,1969
van Herick 法:細隙灯顕微鏡のスリット光束と観察系との角度を60度として,スリット光束を輪部に対して垂直にあて,周辺前房深度と角膜厚を比較することにより,隅角の広さを推測する方法である.
D.Paul J Foster,2002
E.治療
「原発閉塞隅角症」・「原発閉塞隅角緑内障」ともに瞳孔ブロックの解除,すなわち後房 → 前房への房水の移動ルートを確保すること.ただし,隅角の虹彩前癒着が完成しない段階(機能的隅角閉塞)に限る.
一眼の発症ののち他眼は,4年以内に75%が発症する.これにより予防的処置が勧められる.
当然,器質的隅角閉塞状態では別のアプローチが必要である.
◇機能的隅角閉塞:虹彩と線維柱帯とは接触した状態の,可逆性閉塞.
◇器質的隅角閉塞:虹彩前癒着をきたした状態.
F.誘発試験 provocation test
散瞳試験,暗室試験,うつむき試験,など.
G.瞳孔ブロック とは,
結局,房水の通過抵抗増加による „後房圧>前房圧“ ということであった(相対的瞳孔ブロック relative pupillary block).浅前房と共に狭隅角であることは,瞳孔ブロック発症の危険因子となる.
浅前房・狭隅角とは,角膜直径 11mm 以下の眼球で,比較的大きな水晶体との不釣合い(前房深度
その他の因子では水晶体の前方変移(加齢でも起きうる),短眼軸(遠視と関連 ?),等.
付け足せば plateau iris では生理的範囲以上の圧較差は無い,と見做す.
◇完全(絶対的)瞳孔ブロック complete pupillary block:炎症による虹彩後癒着 → こちら で
◇逆瞳孔ブロック reverse pupillary block:„前房圧>後房圧“ となる状態. → こちら で
◇そんな訳で,水晶体の問題が極めて大きな意味を持つと指摘されるようになってきている. → こちら で
§ (原発)隅角閉塞とは,
従来から言われてきた“閉塞隅角緑内障”や“緑内障発作”というのは,だいたいが“急性眼圧上昇”とそれに伴う症状(眼症状+全身症状)を指している.緑内障の定義が“視神経症の存在”という観点から,“眼圧上昇発作”の最中には“視神経症”を評価しにくい.つまりが“緑内障”とは言えない,というのが最近の考え方になっている(緑内障の疑い,という表現は許容されている).
ガイドライン第4版では視機能障害の見られない従来の急性閉塞隅角緑内障を『原発閉塞隅角症』と呼び,緑内障性視神経症を生じた状態を『原発閉塞隅角緑内障』としている.
“急性緑内障発作”とか,高眼圧が認められると“緑内障を起こしている”とか言うのは習慣ではあるが,いつまで使えるのかな ?
§ 緑内障診療ガイドライン』 に於ける定義
●原発閉塞隅角緑内障と前駆病変
内容は こちら.
緑内障診療ガイドライン 第4版 2017』に於て,用語・定義・分類が変更された.最も大きいのは全体を包括する用語を 小児緑内障 (childhood glaucoma)と称したことかも知れない.ただし小児とする上限年齢は明確になっていない.検査診察が難しい状況をふまえた診断基準(World Glaucoma Association, 2013)の付記もあるが以下,旧来の記述との互換性に多々の混乱は容赦願いたい.
小児緑内障は,隅角あるいは前眼部の形成異常(発生異常 developmental anomaly)を基とし,多くが生後数年以内に眼圧が上昇し発症する.発生異常が隅角に限局するもの(trabeculodysgenesis)を 原発小児緑内障(primary childhood glaucoma),他の眼形成異常や先天全身疾患に関連する病型を 続発小児緑内障(secondary childhood glaucoma) とする.さらに後天要因として小児期に発症した病態による緑内障と特に白内障術後発症の緑内障が加わった.
A.病型分類
1.原発小児緑内障 (primary childhood glaucoma)
a.原発先天緑内障
b.若年開放隅角緑内障
2.続発小児緑内障 (secondary childhood glaucoma)
a.先天眼形成異常に関連した緑内障
b.先天全身疾患に関連した緑内障
c.後天要因による続発緑内障
d.白内障術後の緑内障
B.病態
強度の隅角形成異常による誕生直後または生後早期からの高眼圧で牛眼など眼球拡大を生じるもの.
軽度の隅角形成異常のため眼球拡大をきたさず発症が遅れるもの.
全身所見との関連が明らかではない眼形成異常が出生時から存在し小児緑内障の診断基準を満たすもの.
出生時から眼所見に関連する先天全身疾患があり小児緑内障の診断基準を満たすもの.
出生時にはなく,生後に発生した後天要因によって発症した緑内障で小児緑内障の診断基準を満たすもの.ただし白内障術後の緑内障は除く
C.発症経過
❶原発先天緑内障は出生前~4歳未満の発症を対象としている.
先天緑内障の80%が妊娠中から1歳未満での発症である.さらにこの中で80%が3か月以内に発見される.この場合,持続する眼圧上昇により角膜径と眼球サイズが拡大する.牛眼 buphthalmos(水眼 hydrophthalmos)といい,横径11mm 以上では本症を疑う.
(角膜径は,新生児で10.5mm 以上,6か月児で11.5mm 以上,1歳児で12.5mm 以上が問題),
75%は両眼性にみられ,60%は男児とのことである.
þ ざっくり言って,牛眼発生の年齢が先天緑内障,それ以降は若年緑内障と呼ぶ流れになる.
❷若年性開放隅角緑内障は4歳以降の発症を対象としている.
㈠10歳 未満:小児緑内障 infantile glaucoma(2歳以降は強角膜は拡大せず,牛眼にはならない.
㈡10歳以降35歳くらい:若年緑内障(狭義 juvenile glaucoma
これより高年齢では,臨床的には開放隅角緑内障のスペクトラムになる.
❸先天眼形成異常に関連した緑内障
先天眼形成異常には,AxenfeldⲻRieger異常,Peters異常,ぶどう膜外反,虹彩形成不全,無虹彩症,硝子体動脈系遺残,眼皮膚メラノーシス(太田母斑),後部多形性角膜ジストロフィ,小眼球症,小角膜症,水晶体偏位などなどがあげられている.
❹先天全身疾患に関連した緑内障
先天全身疾患には,
Down症などの染色体異常,
結合組織異常(Marfan症候群,WeillⲻMarchesani症候群,Stickler症候群 など),
代謝異常(ホモシスチン尿症,Lowe症候群,ムコ多糖症など),
母斑症(神経線維腫症,
SturgeⲻWeber症候群,
Klippel‒Trenaunay‒Weber 症候群など),
Rubinstein‒Taybi 症候群,先天性風疹症候群などがあげられている.
❺後天要因による続発緑内障
後天要因には,ぶどう膜炎,外傷(前房出血,隅角離開,水晶体偏位),副腎皮質ステロイド,腫瘍瘍(良性/悪性,眼内/眼窩),未熟児網膜症,などがあげられている.
❻白内障術後緑内障
小児期に白内障手術を必要とするような症例では,
房水流出路の発達異常を伴うことがあり,
眼圧上昇につながることがあると考えられている.
したがって,特発性先天白内障,眼・全身疾患関連白内障,併発白内障
のいずれでも術後に緑内障は生じうる.また,
そのリスクは生涯にわたり,無水晶体でも偽水晶体でも,
開放隅角眼でも閉塞隅角眼でも生じうる.
中心角膜が厚いため,見かけ上の高眼圧になっている場合もある.
D.症状
羞明,流涙,眼瞼痙攣が初発の 3 主徴となる.眼脂を含め,眼球が拡大し睫毛内反状態のためとされる.
実質の拡大に Descemet膜の伸展が追いつかないと亀裂を生じる.亀裂部分が修復された瘢が Haab線である.浮腫の増強のために実質の混濁を生じる.前房は深く,虹彩は平坦化する.
出生時,すでに角膜混濁を来たしていることがある.
視神経乳頭所見は,初期には中央部陥凹が深くなり,進行につれて拡大し定型的な陥凹を形成する.
E.診断基準(World Glaucoma Association, 2013;日眼会誌 122(1), 2018 より引用)
緑内障の診断基準(2項目以上)
緑内障疑いの診断基準(1項目以上)
F.原疾患については
⒜ AxenfeldⲻRieger異常,Peters異常:神経堤‐中胚葉異常による iridocorneotrabeculo dysgenesis →こちらで
⒝ ぶどう膜外反:神経堤‐中胚葉異常による iridocorneal endothelial syndrome →こちらで
⒞ 虹彩形成不全,無虹彩症:神経堤‐中胚葉異常による iridotrabeculo dysgenesis →こちらで
⒟ 硝子体血管系遺残:
第一次硝子体過形成遺残(persistent hyperplastic primary vitreous)
→こちらで,
小球状水晶体(microspherophakia)
→こちらで,
その他
⒠ 母斑症(神経線維腫症,SturgeⲻWeber症候群),眼皮膚メラノーシス (太田母斑),など: →こちらで
⒡ Down症などの染色体異常: →こちらで
⒢ 結合組織異常(Marfan症候群,など): →こちらで
⒣ 代謝異常(ホモシスチン尿症,など): →こちらで
⒤ 角膜関連では,小角膜(microcornea),角膜硬化症(sclerocornea),など
⒥ 広義の所謂 続発緑内障 の原因疾患として,
G.遺伝性緑内障
原因遺伝子CYP1B1:チトクロームP4501B1(GLC3A),常染色体劣性2p21
H.治療
外科的に対応
§ 緑内障診療ガイドライン (2022)
● 小児緑内障
と,いうことで,次は 続発緑内障.
■ 隅角の発生と正常隅角(図引用:
左図:黄色
隅角の発育とは隅角底(隅角陥凹)が十分に開き深くなる深くことを意味する.毛様体帯が確認できないと発育異常の可能性が高い.
右図: 4 は強膜, 5 は縦走筋で起始部が強膜岬, 6 は輪状筋.
■隅角形成異常
程度・範囲・緑内障としての重症度の判定に,形態を三型に分ける.
虹彩は平坦で,強膜岬の高さあるいはより前方で隅角線維柱帯に付着する.隅角底の形成は不良で,線維柱帯部の肥厚を伴う.
虹彩は平坦で,強膜岬より後方で隅角に付着し毛様体前面がわずかに見える.
虹彩実質は網目状あるいはシート状に線維柱帯を覆っている.
■隅角発育異常と緑内障:
☞
参考