細胞傷害・創傷治癒 

恒常性 homeostasis

細胞機能(生体の内部環境)が維持されている,正常な状態.

細胞傷害 cell injury

いろいろなストレス(外的因子あるいは内的因子)にさらされると,恒常性を保てなくなる.細胞は新たな定常状態に移行しようとする反応が,適応(可逆性 あるいは 不可逆性)である.適応の限界を超えると,細胞の死に至る.

創傷治癒 wound healing と肉芽組織 granulation

組織損傷部の修復は,般に再生ではなく瘢痕治癒となる.


  1. 傷害性因子 factors
  2. 内因と外因 endogenicexogenic   因子:外因と内因 】
  3. 傷害の機序 mechanisms
  4. 細胞死 cell death  細胞死 】

    不可逆病変では細胞死(広義の壊死)に至る.

  1. 創傷治癒 healing  回復メカニズム 】

    ●創傷 woundからだの きず.外傷その他による組織の損傷や欠損のこと.

     ◈ 創刀きづ

    ●修復 repair創傷の治癒過程.欠損を元の構成細胞で補完して修復される再生(regeneration)と,肉芽で補完して修復される瘢痕(scar)とがある.
    通常,結合組織による瘢痕修復(線維化)がリモデリングremodelingである.元の構成組織による完全修復をリペアと呼んで対比させることがある.

    ●肉芽 granulation血管結合組織細胞(端的には線維芽細胞血管内皮細胞)の増殖のこと.時間経過とともに血管が減少し膠原線維が増加した状態が線維化,線維がより緻密になるのが瘢痕化である.組織欠損の補充,創傷治癒,生体内異物処理,炎症などでの反応となる.

     ◈ 肉芽は国語辞典的には にくが であるが,医学用語的には にくげ という.

     ◈ 血管新生は血管内皮細胞の増殖による. こちら

    ●炎症 inflammation組織損傷から修復に至る反応プロセスを指す(急性炎症慢性炎症)

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2024