日時:平成14年11月29日

会場:ホテルメトロポリタン
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1−6−1
        電話:03-3980-1111

当番世話人:帝京大学外科 冲永功太


 第15回日本外科感染症研究会を開催するに当たりまして、一言御挨拶申し上げます。本研究会開催の機会を与えていただきました会長の由良二郎先生、ならびに世話人、会員各位の皆様に厚く御礼申し上げます。
 本研究会には由良先生が開催された昭和63年の第1回研究会から参加してまいりました。わが国には既に日本感染症学会がありましたが、会員の大部分が内科医であることと、手術に関連して発生する感染症にはある意味では異質の要素をもっており、本研究会を発足させられた由良先生をはじめ先達の諸先生方の慧眼に改めて敬意を表する次第です。初期の頃のプログラムを振り返りますと、術後感染予防、重症感染症、MRSA感染などが中心的話題であり、特にMRSA感染症は社会問題にもなり、本研究会においてもかなりの比重を占めてまいりました。このMRSA対策を含めて院内感染対策の重要性が社会的に認められるようになり、最近のインフェクションコントロールドクター制度の誕生に至っております。この間には他に重症感染症に対する血液浄化療法、抗菌薬の使用法、栄養管理などにより、感染症対策も著しく向上いたしました。しかし、すべての問題が解決されているわけではありません。日常の外科臨床においてなお感染症対策は重要な位置を占めており、心臓血管外科領域など病態は重症であっても感染を合併しない場合には回復は早く、感染対策の重要性を示していると思います。本研究会の毎年の演題数は50題から70題程度であり、日常の感染対策の重要性からはやや少なめの感があります。本研究会を発信元としてさらに外科感染症対策の向上と研究の飛躍を目指して、研究会から学会として活動をする方針が立てられつつあります。したがって研究会としては今回が最後の会になるかと思います。
 本研究会では、特別講演として斎藤英昭教授に「生体反応からみた外科感染症予防」と題して基礎的な面からもご講演いただくことといたしました。ランチョンセミナーでは、21世紀における重要な課題でもある薬剤耐性菌について賀来満夫教授に「薬剤耐性菌制御の新戦略」の講演を予定しております。さらに教育講演として矢野邦夫先生に「実践的な院内感染対策(CDCガイドラインを参考にして)」を講演いただきます。まさに実践的話題であり、ご自身の病院における実績とともに明快なお話を楽しみにしております。シンポジウムとして「外科重症感染症治療の進歩」を、またワ−クショップとして「術後感染防止をめざした外科手術手技」をとりあげました。一般演題では、大腸手術の感染予防、深在性真菌症、サーベイランス、栄養と感染、感染と分子生物学、抗菌薬などを主なテーマといたしました。ご応募いただきました会員の皆様には心より感謝申し上げます。
 会場は、本学に比較的近い池袋のホテルメトロポリタンを選びました。JR
池袋駅から徒歩数分の便利な会場であります。どうか多数の先生方のご参加をお待ちしております。


問い合わせ先:

帝京大学外科教室内、第15回日本外科感染症研究会事務局

福島亮治

住所:東京都板橋区加賀2-11-1
電話:03-3964-1231
FAX:03-5375-6097
E mail:surgery2@med.teikyo-u.ac.jp



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