第26回 日本外科系連合学会学術集会
 2001年6月28日・29日
会長 高見 博

 本学術集会の基本的概念は「若手医師、女性医師の支援と真の国際性を求めて」であり、参加者が明日に向かい、夢と希望と自信をもって飛躍できる環境を作るよう努力しました。また、国際性を高めるためEnglish Sessionを大幅に増やし、学会の中心となる学問的発表はポスターとし、研究奨励のため各種の「賞」をもうけました。

 English Sessionは20名の外国人招待者と、アジア・オセアニア各国の外科学会の支援により演題数は123題となり、2日間を通してのEnglish Sessionが可能となりました。また、通常のセッションではせめてスライドだけは英語にするようにお願いしました。ちなみに、「内分泌外科」のシンポジウムでは、途中からほとんどが英語での討論になり、あたかも"Mini-international Symposium"のようでした。

 若手の台頭を期待して作られた"Under-40 Panel Discussion"は40歳以下の先生方により独自に企画、運営されたものです。彼らが上司に指示されるのでなく、独自性を発揮して行った最初のセッションだと思います。また、研修医、レジデントの交流を求めて、"Junior Surgeons' Club"を企画し、彼らの意見交換の場を作りました。今まで気づかなかった「何か」を感じるヒントでも得てもらえれば幸いだと思いました。一方、この新世紀には女性医師の進出はめざましく、必須なものです。女性医師が十分に力を発揮できる環境を作る必要があると考え、シンポジウム2「医師であること、女性であること」 "Women Surgeons' Club"を企画しました。マスコミ関係で大きな反響がありました。
学問的発表は学術集会の基盤ですので最も重点をおきました。48名の先生方が「ポスター優秀賞」を受賞しました。研究に奮起する一助になってもらえれば幸いです。

 本学会はオーストラリア外科学会と密接な関係があります。"Japanese and Australian Night"ではオーストラリア大使館の後援をえて、大使にも来ていただき共に交歓を楽しみました。また、本学術集会の優秀発表は特集号として、"The Australian and New Zealand Journal of Surgery"に掲載予定です。

 この学術集会は1,100題の演題と1550名の参加者のご支援により無事終了し、医学,医療の面で大きな収穫があったと考えております。