● 「医者がすすめる専門病院」(1999年,ライフ企画)より抜粋
特 色
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甲状腺・副甲状腺(上皮小体)・副腎の外科的疾患を内科サイドと密接に連
携しながら、手術手技を開発している。患者が術後に予想以上にQOLを満
足できる合理的な手術法を考案している。
症例数・治療・成績
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甲状腺疾患は悪性腫瘍、良性腫瘍、バセドウ病が主な外科的疾患である。
腫瘍の診断では、超音波検査(エコー)の診断技術が極めて高い。さらに、
穿刺吸引細胞診ABCを患者が殆ど痛みを感じることなく行い、外来で
良悪性の確定診断を可能にしている。また、髄様癌では遺伝子検査に
より早期・発症前診断を行っている。良性腫瘍は年間人以上を扱って
おり、手術を行うものは巨大な腫瘍、癌化の可能性のあるものなど一部に限
っている。悪性腫瘍は分子生物学的検査を行い、その結果を考慮し、拡大
手術、縮小手術を行っている。遠隔成績は極めて優れており、手術合併症
も稀である。入院期間は5日〜7日である★副甲状腺疾患は原発性の副甲
状腺機能亢進症では血清カルシウム高値のため、内科で発見される。再発
性尿管結石では泌尿器科医より、骨粗鬆症では整形外科医より紹介される。
できるだけ無症状でカルシウムが高値であるだけの早期に手術した方が予
後はよい。年間50例の手術例がある。副甲状腺腫の摘出のみであるため、
手術侵襲は少ない。早期退院は可能であるが、術後の一時的な低カルシウ
ム血症があるため、通常は5日間入院している。手術合併症は殆どなく、
尿管結石の再発が防止、骨・関節痛が軽減・消失する。内視鏡的摘出も行
っている。続発性(腎性)副甲状腺機能亢進症は透析患者にみられ、年間
30例の副甲状腺全摘・自家移植を行っている。術前の骨・関節痛は著減し、
気分も爽快になり、手術効果は著しい★副腎疾患は腫瘍の内視鏡下副腎摘
出術を行っている。入院期間は短く、疼痛も僅かである。
医療設備
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超音波、ABC、CT、MRI、シンチなど。
外来診療
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水午前。専門外来は月午後2時。
● 「知って安心・あなたのお医者さん」1994年,毎日新聞社)より抜粋
患者さんへの一言
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自分の一つしかない体ですので、40歳すぎたらしっかりと健康管理と検診
をしてください。納得のいく良い医師を見つけるよう努力し、医師をあっち
こっち変えないことが大事です。顎部の腫瘍は早期発見すれば確実に治りま
す。
現在の研究テーマ
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医学・医療の現状への意見
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最近、大病院志向が高まっております。病院側も最新の検査をしてその医療
水準を誇る傾向にあります。一流の検査もバランスのよい医師の判断のもと
でのみ生きてきます。診療は最終的には医師個人が行うことになります。ブ
ランドにこだわらずその患者さんにとって最も適切な医師とお付き合いする
ことです。医師に限りませんが。