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一般演題:[病態生理]   5月 13日 09:00〜09:50(第1会場)
【 座長 】 島津 岳士  (大阪大学救急医学)

演題番号:A003 肥厚性瘢痕と正常皮膚におけるアポトーシス
土井 秀明、小川 豊
関西医科大学形成外科
【目的】 肥厚性瘢痕における線維芽細胞の過剰増殖はアポトーシスの発現が抑制されるために起こると考えられている。今回、熱傷瘢痕と正常皮膚より採取した生検標本を用いてTUNEL染色(Fluorescein)を行いアポトーシスの観察を行った。

【方法】 手術により得られた熱傷瘢痕および正常皮膚をホルマリン固定し、パラフィン包埋後に薄切々片とする。キット(ApopTag: Oncor社製)を使用しTUNEL(terminal deoxynucleotidyl transferase - mediated dUTP-biotin nick end labeling)染色を行い、レーザー蛍光顕微鏡にて観察する。得られた画像はパーソナルコンピュータにて解析する。

【結果】 瘢痕、正常皮膚ともにTUNEL陽性細胞の存在が確認された、詳細は口演にて報告する。

【結論】 TUNEL陽性細胞は必ずしもアポトーシス細胞ではない。しかし、壊死が見られない部分でのTUNEL陽性細胞の存在は、アポトーシスによるものがほとんどであると考えるのが妥当であり、今回のTUNEL染色の結果はアポトーシスを反映しているものと考える。

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