一般演題:[局所療法1]
5月 13日 09:40〜10:20(第2会場) 【 座長 】 田井 良明 (久留米大学形成外科) |
演題番号:A015 | 熱傷潰瘍治療薬の臨床的薬効評価 |
宮下 哲、伊東 陽子*、奥田 潤*、青山 久、横尾 和久、藤井 勝善、佐藤 俊昭、森島 容子 | |
愛知医科大学形成外科、名城大学薬学部臨床生化学教室* | |
【目的】 現在、熱傷の外用療法に対し、多くの創傷被覆材・軟膏剤が市販されているが、臨床におけるそれらの選択については苦慮していることが多い。そこで我々はそれらの熱傷治癒効果を臨床において定量し、比較・検討したので報告する。
【対象・方法】 愛知医科大学形成外科病棟に入院した熱傷患者を対象とした。厚さ0.1mm、30×30mmの植皮片を熱傷潰瘍に島状におき生着させた。植皮術施行1週間後の患部に対し、各種軟膏を患部10cm2当たり0.2gとなるように塗布し、植皮片間の潰瘍部分の縮小と植皮片からの表皮伸展長を測定した。測定は軟膏塗布後1週間毎に実施、3週間観察した。 【結果】 症例1では、ブクラデシンナトリウム軟膏では3週間で88%、マクロゴール軟膏では82%、トコレチノイントコフェリルクリームでは32%、クリーム基剤では18%の潰瘍の縮小があった。表皮の伸展長は3週間でブクラデシンナトリウムでは4.2mm、マクロゴール軟膏では4.4mm、トコレチノイントコフェリルクリームでは3.0mm、クリーム基剤では2.3mmであった。他の症例においても同様の傾向であった。 |