Previous
一般演題:[局所療法2]   5月 13日 10:20〜10:50(第2会場)
【 座長 】 浜本 千穂子  (金沢医科大学熱傷センター)

演題番号:A020 温浴療法時の疼痛緩和を試みて
荒川 待美、坂本 有美、有川 智美、島田 友記子、溝口 握美、山下 博史、吉本 栄子、山崎 かね子
中京病院熱傷センター
【目的】 当センターでは温浴療法において患者の疼痛を最小限にする為、3年前より等張食塩浴を施行している。今回、浴湯の濃度・温度を調節することで、熱傷患者の疼痛が軽減出来るか試みた。

【期間】 H9・7〜H10・1現在

【対象者】 四肢のいずれかII〜III度熱傷を負った患者(但し精神疾患患者・小児を除く自己判断可能な患者7名)

【方法】 1)入浴許可後アンケート用紙を用いて説明
  2)入浴許可の翌日を1日目とし0%2日目0.45%3日目0.9%4日目1.8%の食塩濃度温水を作り温浴療法を4日間連続施行。
  3)浴槽の温度は予め38度前後に設定し患者の好みに合わせて温度を調節し計測する。
  4)何もせず3分間お湯に浸ける。
  5)洗浄後に上がり湯で流す。
  6)終了後アンケート用紙に記入してもらう。

【結果】 

【結論】 I温浴療法時における温水の食塩濃度は、生理的食塩水濃度である0.9%において最も疼痛が緩和されていることが解った。
  II一般に入浴温度は、41度前後が適温と言われている。熱傷患者は個々の皮膚の損傷の程度や入浴温度も異なる為、41度では痛みを感じ38〜39度が患者にとって最も痛みの少ない温度であることが分かった。現在上がり湯は、シャワーをガーゼで覆い直接水圧が加わるのを避けて、疼痛緩和に努めているが、水道水だけでは痛みがあると100%の患者が答えており、噴水圧や浴室温度など今後更に、疼痛緩和に向け検討していきたい。

Previous