一般演題:[看護1]
5月 13日 10:50〜11:20(第2会場) 【 座長 】 山崎 かね子 (社会保険中京病院熱傷センター) |
演題番号:A022 | 熱傷患者の家族看護を考える |
大竹 美恵子、相内 敦子 | |
東京医科大学病院 16階東病棟熱傷ユニット | |
【目的】 突然の受傷に戸惑う家族の状況を私達はどうとらえたらよいのだろうか。家族看護理論の糸口をつかむため症例検討を試みた。
【方法】 自宅火災により祖母、父親を失い、重傷熱傷の母親を看取った少年のケースを経験することにより、この家族の行動を通して看護婦の立場から何ができたのか、何が必要だったのか、家族の危機介入の在り方について文献に基づき検証した。 【結果】 対象が少年だったことなど社会背景としての問題もあり、追究することは難しい状況であったが考察として得るべき点も多かった。(1)患者ケアにとってのキーパーソンは誰になるのか、(2)患者ケアの意欲や熱意、能力が家族に備わっているか、(3)患者と特別な関係をもった家族はいるか、(4)特に精神的な危機にあるのは誰か、(5)同居人の他に頼りになる人はいるか、(6)家族は死別の心の準備ができているか、(7)家族は病院や医療従事者をどう受けとめているか、の7項目について家族アセスメントをすることにより家族看護システム理論を用いりやすくなるのではないか。また考察する能力を養うことにより、家族を正しく把握することができるのではないか。家族ケアを重要視することにより、患者ケアも充実していくのではないだろうか。 【結論】 このケースにおいては家族システム理論を用いて展開するところまでには至らなかったが、今後更に学習を深め家族ケアを充実させ、患者ケアの質を高めていきたい。 |