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一般演題:[看護2]   5月 13日 11:20〜12:00(第2会場)
【 座長 】 早坂 百合子  (日本医科大学高度救命救急センター)

演題番号:A024 精神疾患を持つ熱傷患者の看護 − アルコール依存症、境界型人格障害を持った患者の事例を通して −
中須 志乃、林 さつ子、豊見山 則子、田中 美砂江、宇井 菜穂子、尾崎 美紀、土門 奈津子、桜井 恭子
東京女子医科大学熱傷ユニット
【目的】 アルコール依存症、境界型人格障害を持ち、時期を隔して2回の熱傷を受傷した患者の看護を経験した。1回目の入院時の経験をもとに、既往の精神疾患による不安定な精神状態を捕え看護介入していったことで、2回目の入院時には患者の精神状態の安定が保たれ、退院後の生活を患者が主体的に考えられるようになった。そこで患者の精神状態の変化に看護がどのような影響を及ぼしているか明らかにするためにこれまでの一連の看護過程を振り返り分析したので、その結果に若干の考察を加え報告する。

【事例】 42歳、独身、男性。既往歴にアルコール依存症、境界型人格障害あり。平成8年4月、調理中に沸騰した鍋の湯をかぶり、腹部、陰部、両大腿II〜III 8%Burn受傷し36日間入院。3回の植皮術を施行。平成9年9月、フライパンの火が衣類に着火し、II〜III 14%Burn受傷し29日間入院。2回の植皮術施行。2回目入院。3か月前頃から不定愁訴、手首切開により頻回に当院救急外来を受診している。

【結果・考察】 既往を踏まえ患者の背景にある問題をアセスメントしていった。その結果を基にして精神的危機に陥りやすい状況を予測し意識的な関わりを多くすることで精神の安定、退院後の生活を前向きに考えられるように促せた。

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