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マルチメディア1  5月 14日 15:40〜16:40(第1会場)
【 司会 】 山本 保博  (日本医科大学救急医学)
   渡辺 克益  (東京医科大学形成外科)
コメンテーター 宮川 哲夫  (昭和大学医療短期大学理学療法学科)
三上 真弘  (帝京大学リハビリテーション科)

演題番号:M1 重症熱傷患者のリハビリテーション
鈴木 幸一郎、熊田 恵介、青木 光広、小林 良三、伊藤 淳、福田 充宏、藤井 千穂、小濱 啓次、古澤 早苗、日笠 展子、小倉 ひとみ、永冨 史子*、石井 雅之*、椿原 彰夫*、山本 真弓**、森口 隆彦**
川崎医科大学高度救命救急センター、リハビリテーションセンター*、形成外科**
  当院では、重症熱傷患者を救急医、形成外科医、リハビリ科医がそれぞれ役割を分担しながら診療にあたっている。今回は、45%III度熱傷例の急性期から慢性期にかけてのリハビリテーションについて報告する。

【症例】 52歳、男性。97年12月3日午後10時頃、自宅の火事で熱傷を負った。近医に搬送され、気道熱傷と下半身熱傷と診断され、当院救命救急センターICUに転送された。気管支ファイバーと血液ガス分析で気道熱傷を認め、また殿部、会陰部を含む下半身に45%III度熱傷を認めた。第6病日に1回目の植皮術を行い、計7回の植皮術で創はほぼ閉鎖された。また、受傷後第8病日には人工肛門を造設した。リハビリは第3病日より開始した。その後、気管内挿管は30日で抜去でき、55日でICUから一般病床に転出した。

【リハビリの内容】 リハビリの目的は早期社会復帰を可能にすることである。急性期のリハビリは、慢性期リハビリへの架け橋として、種々の合併症を予測し、予防的にアプローチすることが重要となる。そのためには、熱傷治療の担当科医師および看護婦とリハビリ科医師およびPTの連携が不可欠である。今回のリハビリの具体的内容は、1)良肢位の保持(急性期や術後)、2)呼吸訓練:機械的人工呼吸中は体位変換と排痰、weaning期には腹式呼吸訓練や起居動作訓練、3)運動療法としてROM維持(他動運動と自動運動)、車椅子乗車、起居動作訓練等であった。これらのリハビリをビデオで紹介する。

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