パネル1
5月 13日 16:30〜17:30(第1会場) 【 司会 】 菅又 章 (東京医科大学形成外科) 鈴木 康治 (社会保険中京病院形成外科) |
演題番号:P4 | 小児広範囲熱傷患者の長期フォローアップ |
片平 次郎、仲沢 弘明、磯野 伸雄、佐々木 健司、野崎 幹弘 | |
東京女子医科大学形成外科 | |
【目的】 小児の広範囲重症熱傷は、手術を含めた初期治療の困難さはいうまでもないが、救命後には、その特殊性を踏まえ長期的な展望にたち、加療計画をたてていく必要がある。広範囲重症熱傷の治療の最終的な目標は、患者の社会復帰である。しかし小児熱傷の場合、重症外傷を被り、その後の長い人生を歩んでいく過程で、その時期時期のQOLに応じた、加療が必要である。今回、小児広範囲熱傷患者の救命後の加療について検討を加えた。
【方法および結果】 1997年12月までに、当科でfollow upしている小児熱傷患者(受傷時年齢10歳以下、B.I.>10)14例を対象とした。その受傷時年齢は平均3±2歳、受傷時のB.I.は平均24.7(B.I.=10〜57)、経過観察期間は平均7.9年(最長24年)、熱傷初期治療を除く瘢痕拘縮などへの手術回数は平均3.8回、であった。 【考察】 当科では熱傷後の瘢痕拘縮に対して、単純な拘縮除去+植皮の他に、人工真皮や培養表皮の利用、expander法の利用などにて対応しているが、患者の就学、就労などの時期や、瘢痕拘縮による醜形による精神的負担の軽減を考慮しつつ加療計画をたてる必要がある。 |