製薬業界のChange Agentとして

北林裕貴さん (MPH1年コース2017年度修了)

製薬企業の医薬情報担当者(MR)として働く中、担当する地域や医療機関の抱える課題解決の役に立つにはどうすればよいか自問自答する日々が続いていましたが、新たな考え方や知識を得るため挑戦することを決め、当大学院で学ぶ機会を得ました。

もともと公衆衛生というフレーズ自体にはあまり馴染みがなく、学問としてのイメージも薄かったのですが、医療政策、医療経済、臨床試験、研究倫理などなど、製薬業界で必要とされる知識を体系的に学び深めることができました。座学だけでなく、インターンシップとしてコホート研究の現場に参加することもでき、実際の調査が多くの方の協力と苦労の下で進められていることを肌で感じられた貴重な体験でした。

現在は、学んだ疫学・生物統計等の知識を活かし、メディカルアフェアーズ部門で臨床研究の企画運営に携わっています。産業衛生関連のデータ分析や、医療経済評価のプロジェクトにも関わっており、大学院で得たノウハウに助けられる場面がとても多いです。働きながら学習するという生活スタイルを1年間を通じて固められたことも、ビジネスマンとしての一つの強みになっていると感じています。

製薬企業のひとりの立場としては、医療の発展に貢献するためにできることは少ないかもしれませんが、公衆衛生の学びを通じ、その可能性は無限に広がっていくと考えています。今後、同じフィールドでの活躍を目指し、病と闘う方々の支えとなるためチャレンジしていただける仲間が増えることを期待しています。

PageTop