現場の気付き、体系的な学び直し

小林絵梨さん

「国内外の現場で気付いたことを体系的に学び直し、もっとよい公衆衛生マネジメントができるようになりたい」そのような思いから、私は大学院進学を決意しました。

私は大学卒業後、病棟看護師を3年、離島の看護師を3年経験した後、青年海外協力隊でウガンダへ行きました。離島では高齢者のための施設不足といった問題がある反面、地域住民同士のつながりが大きな役割を果たしており、そうした特長を生かす行政の大切さを肌身で感じました。その後ウガンダでは保健師として活動する中で、5S(「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ」の頭文字をとったもの)が病院における医療の質の向上にも役立つことに気付きました。こうした経験を今後もっと生かすため、行政をはじめ公衆衛生について体系的に学びたいと思い、この大学院に進学しました。

この大学院には、年齢は20代~40代まで、また経歴も公衆衛生業務経験者だけでなく、弁護士は生物学専攻者など実にさまざまな方が参加されています。授業ではケーススタディーを使ったディスカッションを多く行いますが、そうした学生たちとの議論の中で、多様な観点での問題の捉え方、質問やプレゼンの仕方まで学べ、それが公衆衛生に携わる上で大きな力となります。また非常に意見が言いやすい雰囲気があるのも、この大学院の魅力だと思います。卒業後は、再び国際協力関係の仕事をしたいと思っています。

――国際開発ジャーナル No. 668 <2012年7月> 記事のPDF

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