「公衆衛生+弁護士=∞の可能性」を目指して

高辻由布子さん (MPH2年コース修了)

私は、弁護士です。弁護士が、なぜ公衆衛生大学院に?きっかけは母の介護でした。仕事と介護の両立に悩み、患者の家族の立場から医療・介護現場を見る中で「医療・介護の現場のトラブルを予防して、サービスを提供する側、受ける側、そして家族がHappyになれたらいい」と思うようになり、何が求められているかを学ぶために公衆衛生大学院へ進学しました(弁護士業務を両立しながらの進学でした)。

卒業後、公衆衛生の多様性が弁護士の仕事にも生きています。病院の臨床研究倫理委員の仕事では、プロトコルをチェックし、疫学・生物統計学で学んだことを共通言語として、医師や統計家と議論しています。行動科学は、日々増えているメンタルヘルス問題の対応手法を学びました。環境衛生学・産業保健学は、過労死など労務問題に直結しており、弁護士と異なる角度の視点を養いました。保健行政学・医療行政学は、後見人制度などで関わる医療と介護の地域連携について、制度の仕組みや各々の専門家の取組みなど制度全体を俯瞰的に学びました。「医療・介護を知るには、まず、相手を知ることから。」学友と机を並べた日々が、弁護士としての自分の可能性を広げてくれています。

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