【体型の異常】 体型とは、頭部・体幹・四肢などのプロポーションのことで、体型の異常の多くは先天性か小児期の成長過程での異常によるもので、救急医療で遭遇するものはそれほど多くない。急性疾患として来院する機会のある疾患にMalfan症候群がある。この疾患は原因不明の先天性結合組織異常(常染色体性優性遺伝)で、身長発育の異常(長身長)以外に、体幹に対して四肢長が長く、手指も長い(クモ状指)を特徴としている。血管壁結合組織のひ弱化のため解離性動脈瘤、大動脈弁閉鎖不全などで発症することがある。 「目のつけどころ」 注意すべきは、循環器系の異常を来すMarfan症候群である。 <体型の異常を来す疾患>
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参考文献 1. 内科学アトラス. 武内重五郎, 上田英雄 総編集. 朝倉書店, 東京, 1989. pp193 2. 内科診断学アトラス. 岡 博, 他. 著. 中外医学社. 東京, 1981, pp207-209 3. 内科診断学, 吉利 和, 鈴木 秀郎, 宮下 英夫, 山根 至ニ 編著, 改訂7版, 金芳堂, 京都, 1996. pp36-38, pp213-223. 4. 主要症候のチャート式診断. 名尾 良憲 編著. 金芳堂, 京都, 1991. pp43-58
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