[[ Altitude and Dysbaric Disorders 1 ]]

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診断と治療 Vol.85 増刊号
知っておくべき救急疾患100
責任編集:葛西 猛(亀田総合病院救命救急センター長)
<B. 主要な救急疾患の診断と治療>
4. 大気圧変化による疾患

高地障害症候群(high altitude syndrome: HAS)

  日本においても富士山(3776m)を筆頭に3000m以上の山は相当数あり、登山による高山病の可能性はある。また、交通機関の発展により、2000〜3000m級の高度の至る自動車道もあり登山を目的としない観光客が訪れる機会も増えている。更に、海外の高地にスキーや観光で訪れる日本人も年々増加の一途をたどっており、いわゆる「高山病」にかかるチャンスは増えつつあると言える。

  急速に高い高度に移動することによって起こるさまざまな生体障害を高地障害症候群(high altitude syndrome: HAS)という。高地障害症候群で重要な病態は次の3つである。

  1. 高山病 (Acute mountain sickness: AMS)

  2. 高地脳浮腫 (High altitude cerebral edema: HACE)

  3. 高地肺水腫 (High altitude pulmonary edema: HAPE)

高地における生体障害の機序

  高度が高くなることによって起こる生体への影響は次の2つによる。

  1. 気圧低下による物理的障害 (ALTITUDE-INDUCED DECOMPRESSION SICKNESS)

      通常我々が生活している海抜0mでの気圧は1気圧(ATA)であるが、高度が高くなるほど気圧は低下する。急激に気圧が低下すれば減圧症(decompression sickness:DCS)も起こり得る。実際、急激に18000ft(約5500m)に上昇すれば DCS となり得る。こうした気圧低下によるDCSが問題となるのは主に航空機である。通常、現在の航空機は機内の気圧がコントロールされているため DSC の起こることはないが、航空機事故ではその可能性がないとはいえない。また、潜水直後に高い高度に上昇すれば、組織溶在窒素量が多いため低い高度でも発症の可能性がある。

  2. 酸素分圧低下による障害

    気圧の低下が生体に及ぼす最も大きな障害は酸素分圧の低下による低酸素症(hypoxia)である。

    • 基本原理
       Daltonの法則によれば、全気体の圧力は各混合気体の分圧の和であるから、

        P(t) = P(O2) + P(N)+P(x)

        P(t):全気体の圧力  P(O2):酸素分圧  P(N):窒素酸素分圧
        P(x):その他の気体の酸素分圧

      となっている。高度の上昇とともにP(t)が低下するのでP(O2)も酸素の組成比率(21%)のまま低下することになる。たとえば、高度4500mでは気圧はおよそ430mmHgとなり、酸素分圧(PiO2)は80mmHgに低下する。この時動脈血の酸素分圧は52mmHgまで下がり、酸素飽和度は85%を切る。これが高地における低酸素症発生の原理である。


      (Hachett,Roach,and Sutton,Management of Wilderness and Enviromental Emergencies. St. Louis, Mosby, 1988)

    • 生理学的反応
        以下の如き生理学的反応が起こらず、異常な反応を示すのが「高地障害症候群」である。
      • 過換気 (hyperventilation)
          酸素分圧の低下により低酸素血症となるとcarotid bodyにより低酸素血症が感知され呼吸中枢(延髄)を刺激して過呼吸が起こる。低酸素症に耐えるためには過換気を維持しなければならないが、過換気により低炭酸ガス血症となり呼吸性アルカローシスとなって呼吸中枢は抑制されてしまう。しかし、健康人では腎からの重炭酸利尿によって呼吸性アルカローシスは代償されpHが維持され過呼吸が続く。こうした呼吸の馴化には4〜7日かかるといわれている。acetazolamideは炭酸脱水酵素を抑制しアルカローシスの治療薬として使われる薬剤だが、重炭酸利尿を促進し呼吸性アルカローシスを速く是正するため、この馴化を短縮する。

      • 体液バランス (fluid balance)
          高所に至ると末梢静脈は収縮し、中心血液量(central blood volume)が増加する。これによってbaroreceptorが刺激されて ADH や aldosterone の分泌が抑制され利尿が起こる。呼吸性アルカローシスの代償として起こる重炭酸利尿と合わせ、循環血症量は低下し、高浸透圧血症(290〜300mOsm)となる。これが正常の生体反応であり、利尿が起こらず体液貯留が起こることによって「高地障害症候群」が起こる。

      • 循環器系 (cardiovascular responce)
          1回拍出量は低下し心拍数が増加する。心筋自体は低酸素血症には強く、正常心筋は PaO2<30mmHgにも耐える。血圧は、交感神経系が緊張することにより軽度上昇するが、有意な変化ではない。最も重要な心血管系の変化は、肺血管の収縮である。この反応が強いと高地肺水腫(HAPE)へと進展する。また、低酸素血症に対して脳血流は増加し脳圧が上昇する。脳圧の上昇が高山病(AMS)に見られる頭痛や高地脳浮腫の発症にかかわっていると考えられている。

      • 睡眠障害 (sleeping disturbance)
          深い眠り(stage IIIとIV) が少なくなり、浅い眠り (staga I)が増加する。不眠を訴えることが多い。また、こうした睡眠中に無呼吸発作が起こりCheyne-Stokes様呼吸となり低酸素症を助長する。しかし、こうした睡眠中の呼吸異常は必ずしも HAS を意味しない。

      • その他
          高地に至って2時間ほどでerythropoietinは増加する。数日〜数週で赤血球数が増加し、酸素運搬能は上がるが血液のsluggingが起こり易くなる。DCSとともに微少血管閉塞の原因となり病態に関与していることが示唆されている。

    • 高度による危険度と限界
      1500-3500 m
      (high altitude)
      運動能力低下、過換気(PCO2低下)
      2500m以上への急激な上昇はAMS起こし得る
      3500-5500 m
      (very high altitude)
      SaO2<90%(PaO2<60mmHg)となり労作時呼吸困難、高度が上がるほど発症頻度が増加
      5500 m 〜
      (extreme high altitude)
      重篤な低酸素血症、低炭酸ガス血症。ほとんど全員が発症。体重減少、嗜眠、睡眠不足、頭痛のため長期生活はできない
      生存限界
      (8000 m 〜)
      登山家でも数日以上酸素なしでは耐えられない

臨床症状と治療方針[表-1-1]

  1. 高山病(Acute mountain sickness:AMS)

    [[ STEP-1 (診断と病態) ]]

      発症状況と臨床症状により診断される。

    発症状況:
     急激に2000m以上の高度に上昇した6時間〜数日後(しばしば就眠後)に発症することが多い。理学所見より、同行者からの経過の聴取が重要な診断の鍵となる。AMSの過去に発症したことのある人では、各人の閾値となる高度があり、その高度を越えると発症頻度が高くなる。また、鎮静剤や睡眠薬の使用は睡眠中の低酸素症を悪化させる。

    自覚症状:

    • (軽症)  軽いふらつき、労作時の息苦しさ
    • (中等症) 二日酔いに似た症状。頭痛(両前頭部)、消化器症状(食欲不振、悪心、時に嘔吐)、倦怠感、いらつき一人になりたがる傾向がある。特に寒い場所では寒気と眠気が強い。
    • (重症:HACE、HAPE) 重症になると頭痛が増強、嘔吐、乏尿、呼吸困難が増悪する。倦怠感が増悪すると食事や着替えにも介助を要するようになる。HACEとなると運動失調や意識障害が起こり治療が遅れると12時間以内に昏睡となる。

    他覚所見:
      (中等症)まで特異的理学所見はない。心拍数や血圧はさまざまで通常正常範囲にある。起立性低血圧が見られることがある。20%に限局性のラ音が聴診されることがある。発熱があれば肺水腫の存在が疑われる。

    鑑別すべき疾患
      低体温、一酸化炭素中毒、呼吸器・中枢神経系感染症、脱水、疲労

    頻度と経過
      高度3000mのColoradoでの報告では、症状持続は平均15時間、最長94時間で1/2は自然回復する。高度4200mのNepalでは8%がHACEやHAPEに進展すると言う。

    病態生理
      AMSの病態の主因は低気圧低酸素症であるが正確な発症機序は不明で、低酸素症以外に気圧の低下そのものも関与していると考えられる。中枢神経症状は脳浮腫による頭蓋内圧上昇によると考えられ、低酸素血症による細胞内浮腫と血管透過性亢進による間質性浮腫の両者が関与していると考えられている。脳浮腫も肺水腫も正常の利尿反応が起こらず水分貯留(fluid retention)が起こるためで、利尿剤が予防治療ともに有効である。AMS になりやすい人は低酸素症に対する呼吸刺激が遅く、比較的低換気で低酸素血症を助長し、PCO2の上昇、PO2の低下により脳血流が増加、重炭酸利尿を抑制してしまなどにより発症しやすいと思われる。

    [[ STEP-2 (治療方針) ]]

    • 軽 症:
      Choice-1: 登山を中止し、下山するかそのままの高度で馴化を待つ。acetazolamide 125〜250mg (2x) で症状の回復と馴化の促進が得られる。頭痛や嘔気に対しては対症療法として鎮痛剤、制吐剤の投与が有効である。

      Choice-2: 不要。

    • 中等症:
      Choice-1: 症状増悪するなら直ちに下山させる。可能なら酸素投与(2〜4L/min)を行う。acetazolamide 250mg(2x)、dexamethason 4mg(6時間毎)の投与が有効。

      Choice-2: 可能なら高圧チャンバー(hyperbaric chamber)で加圧治療を行う。これは、患者一人が入れる大きさのチャンバーでポンプ(足踏み)によって内部を加圧し2〜3気圧を作ることができ、これは2000mほどの下降に匹敵する。The Gamow Bag、The Certec Bag、Portable Altitude Chamberなどの商品がある。高圧チャンバーはポータブルで現場(高地)にあって初めて意味がある。下山し平地の医療施設に設置しても治療設備としての意味はない。

  2. 高地脳浮腫(High altitude cerebral edema: HACE)

    [[ STEP-1 (診断と病態) ]]
      AMSかHAPEに伴って起こる進行性の中枢神経障害で、精神状態の変調を来たし、運動失調や意識障害が進行し昏睡となり死亡する。多くはHAPEに伴って起こり、必ずしも頭痛、嘔気、嘔吐などを伴わない。
      主な病態は、脳浮腫による頭蓋内圧の上昇であり、第3、第6脳神経麻痺も起こり得る。病理学的には広範な脳浮腫であり、時として多発小出血、梗塞巣を伴う。昏睡は数日続くが、数週間続いても回復の可能性がある。他の意識障害を起こす疾患を除外することが大切である。

    [[ STEP-2 (治療方針) ]]

    • Choice-1:
        治療の原則は、酸素投与と下山である。下山できるまでの治療としては、酸素投与と脳浮腫に対して次の治療を試みることである。

       昏睡に対しては気道確保(気管内挿管)を行う。
       利尿剤: furosemide 40〜80mgまたは bumetanide 1〜2mgの投与。
       ステロイド: dexamethason 8mg(iv)後、4mg(6時間毎)投与。

    • Choice-2:
       過換気: PaCO2を下げることにより脳圧を低下させる。しかし、すでに過換気でPaCO2は低いことが多く、過度にPaCO2を下げる(<28mmHg)と脳虚血を助長する。
       mannitol: ただし即効性が現れなければ中止すべきである。
       下山が最優先されるが、可能なら高圧チャンバー(hyperbaric chamber)で加圧治療を行う。

  3. 高地肺水腫(High altitude pulmonary edema: HAPE)

    [[ STEP-1 (診断と病態) ]]
      最も致死的高地障害であるが、下山と酸素投与で完全に回復する。早期診断が最も重要である。小児の方が耐性が高く、女性の方が耐性が低い。
    Risk factor:として重労働、急激な上昇、寒冷、塩分摂取、睡眠剤の使用、過去のHAPEの既往だのがあげられている。

    • 初期:(早期診断が決定的)
        interstitial local edema であり、乾性の咳嗽、作業能力の低下、労作時の呼吸困難、疲労回復時間の延長、限局性のラ音(右中肺野に多い)が主な症状である。 運動能力の低下、乾性咳嗽があったら HAPE を考えて治療を開始すべきで、HAPE となるのは多くは体格がよく、必ずしも AMS を先行しない点に注意すべきである。夜間に増悪することが多く、特に2日目の夜が起こりやすい。 30%は安静時にはラ音を聴取しないが、軽い労作時には聴取する。 通常38.5℃以上の発熱が見られる。頻脈と頻呼吸の程度は重症度と比例する。 心音ではP2の増強、ECGは肺高血圧による右心負荷(右軸偏位)の所見、胸部X線は間質性〜限局性〜広範な肺胞浸潤影を認めるが心陰影の拡大のないのが特徴的である。
    • 進行すると:
        頻脈、頻呼吸、呼吸困難、著明な疲労感、湿性咳嗽、チアノーゼ、広範なラ音、意識障害が出現し、昏睡となって死に至る。

    • 病 態:
        非心原性肺水腫である。左心系機能はほぼ正常で著明な肺血管抵抗の上昇(肺高血圧)が問題である。 HAPE の既往者は低酸素症に対して肺血管抵抗の感受性が異常に高いことから、既往者は再発しやすい。肺水腫の病態には肺高血圧の他に AMS で見られる体液貯留もかかわっているものと思われる。

    [[ STEP-2 (治療方針) ]]

    • Choice-1:
      ・ 下山が最優先である。1000m前後の下山で1〜2日で回復する。下山時に寒冷(肺動脈圧を上昇させる)と労作(酸素消費量の増加)を回避することが重要である。下山できなければ、酸素投与だけでも肺水腫は回復するが36〜72時間持続投与を要する。したがって、救助のためには酸素が最優先される。軽症であればベッド上安静、酸素投与、保温だけで軽快する。
      ・ CPAP(continuous positive airway pressure)マスクが利用できれば有効で、SaO2を10〜20%上げられる(10cmH2O)。
      ・ nifedipine 10mgは血管抵抗を低下させるのに有効である。 ・ 重症であれば、気管内挿管により気道を確保する。

    • Choice-2:
      ・ 可能であれば高圧チャンバーによる加圧治療を行う。
      ・ 本体は肺水腫であり、一般的な肺水腫の治療を行う。
      ・ PEEP(positive end-expiratory pressure)を加える。
      ・ 利尿剤(acetazolamide 250mg、furosemide 40-80mg)の投与
      ・ 回復が遅ければ肺梗塞、肺血管異常などを除外する必要がある。
      ・ 退院の目安は PO2>60mmHg、SaO2>90%。

他疾患への影響

  • 慢性肺疾患:  COPDなどの慢性肺疾患患者が AMSやHAPEになりやすいと言う根拠はない。気圧低下が喘息を誘発することはない。

  • 虚血性心疾患:  急性心筋梗塞(AMI)を起こしやすいと考えられるが統計的根拠はない。慢性心不全患者では、水分貯留が起こりやすいので利尿剤を増量すべきである。

  • 妊娠・妊婦:  気圧低下で合併症が多くなると言う証拠はない。胎児は正常でも PaO2は29〜33mmHgであり、ある程度母体の低酸素血症に耐えられる。しかし、高地では妊娠の異常が発生したとき医療機関ないこと方が問題である。

高地障害の治療指針 [表-1-1]

臨床症状 治療指針
高山病
AMS
軽症 軽いふらつき、労作時の息苦しさ
特異的理学所見なし
登山を中止、下山するか同じ高度で馴化を待つ
acetazolamide 125〜250mg 2xTD(馴化を促進)
対症療法として鎮痛剤、制吐剤
中等症 二日酔いに似た症状、頭痛(両前頭部)、消化器症状(食欲不振、悪心、時に嘔吐)、倦怠感、いらつき一人になりたがる、寒気と眠気 症状悪化するなら直ちに下山、可能なら酸素投与(2-4L/min)
acetazolamide 250mg(2x)、dexamethason 4mg(6時間毎)の投与
可能なら高圧チャンバー
HAPE
(高地肺水腫)
軽症 必ずしも高山病を伴うとは限らない
労作時の呼吸困難・乾性咳嗽
安静時HR<90-100、RR<20、限局性のラ音
胸部X線:あっても1側肺野の1/4以下の浸潤影
直ちに下山、可能なら酸素投与
acetazolamide* 250mg 2x、dexamethason 4mg 6時間毎
可能なら高圧チャンバー
中等症 歩行程度で呼吸困難、疲労、頭痛、食欲不振
HR 90-100、RR 16-30、爪床チアノーゼ、ラ音、運動失調
胸部X線:1側50%以上か両側に浸潤影
直ちに下山、可能なら酸素投与
acetazolamide* 250mg 2x、dexamethason 4mg 6時間毎
可能なら高圧チャンバー
重症 安静時呼吸困難、湿性咳嗽、起座呼吸、意識障害
両側のラ音、HR>110、RR>30、顔面チアノーゼ、運動失調
胸部X線:両側50%以上の浸潤影
直ちに下山退去、可能なら酸素投与(4L/min)
下山不能なら、nifedipine 10mg PO、30mg(4-6時間毎)
CPAP(持続的陽圧呼吸)、可能なら高圧チャンバー
運動制限、保温
HACE
(高地脳浮腫)
進行性の中枢神経障害(本体は脳浮腫)
HAPE、AMSに伴うことが多い
精神障害、運動失調、意識障害、昏睡
直ちに下山退去、酸素投与(2-4L/min)
dexamethason 8mg(IM,IV)、4mg(6時間毎)
昏睡なら気道確保
利尿剤 furosemide 40-80mgかbumetanide 1-2mg vi
下山不能なら高圧チャンバー
AMS: Acute Mountain Sickness
HAPE: High Altitude Pulmonary Edema
HACE: High Altitude Cerebral Edema

acetazolamide: Diamox(レダリー) 250mg/Tab、500mg/V
dexamethasone: 注射用製剤としては燐酸Na塩でDecadron(萬有)3.3mg/ml/A
nifedipine: Adalat(バイエル) 5・19mg/cap
furosemide: Lasix(ヘキスト) 20・100mg/A
bumetanide: Lunetoron(三共) 0.5mg/A
* :HAPEには禁忌とする文献もある


参考文献

  1. S Goldberg, R Shoene: Mountain sickness and other disorders at high altitude;
    in Emergency Medicine, editor-in-chief, HL Mary, Little, Brown and Company, Boston, 1992., p 935-946

  2. PH Hachett, M Rabold: 165. High Altitude Medical Problems;
    in Emergency Medicine: a comprehensive study guide/American college of Emergency Physicians; editor-in-chief, JE Tintinalli, 4th edi.McGraw-Hill, ??, 1996., p 873-880

  3. DM Richardson: 385. High-Altitude Illness;
    in The Clinical Practice of Emergency Medicine, second edition, Edited by Harwood-Nuss, Linden, Luten, Shepherd and Wolfson, Lippincott-Raven Publishers, Philadelphia, 1996. p 1482-1484

  4. FEDERAL AVIATION ADMINISTRATION OFFICE OF AVIATION MEDICINE, CIVIL AEROMEDICAL INSTITUTE PUBLICATIONS: ALTITUDE-INDUCED DECOMPRESSION SICKNESS
    (http://www.cami.jccbi.gov/publications/400altitude.html)

  5. Himalayan Rescue Association Nepal: Hyperbaric Treatment
    (http://205.162.195.3/hra/hyperbaric.html)


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鈴木 宏昌 (dangan@ppp.bekkoame.or.jp)
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