【特殊部位の熱傷】 生命予後ばかりでなく、合併症の発生や形態・機能上の問題から入院治療が必要で特別の配慮がされるべき熱傷部位がある。
顔面に熱傷があれば、気道熱傷の合併を疑う必要がある。気道熱傷を合併すると生命予後を悪くする。眼部の熱傷では眼球損傷による失明と眼瞼周囲瘢痕による兎眼に注意しなければならない。実際には、眼球(角膜)の熱傷は少ない。爆発などでも意識のある患者では瞬時に閉眼するため角膜損傷を伴うことは少ない。一方、意識障害があると角膜の損傷を伴い失明することがある。 口唇周囲や頸部の熱傷もIII度熱傷があると瘢痕拘縮により開咬傷害を来しやすい。
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[ REFERENCES ]
最新の熱傷臨床ーその理論と実際ー. 平山峻,島崎 修次編. 克誠堂出版株式会社,東京,p.90,1994.