[[ Student's Page Burn-1-G03 ]]

Previous Index

低温熱傷、凍傷 (cold injury: frost bite)

【LPGによる凍傷】

 高温ばかりでなく低温でも組織の損傷は起こる。凍傷も皮膚の物理化学的損傷と言う点から熱傷の類似疾患である。通常、凍傷は寒冷地などで長時間低温に曝されることにより、組織が凍結し、更に解凍することにより組織の損傷が起こる。このような場合には、皮膚ばかりでなく皮下組織や血管などの深部組織にも損傷を受けるのが常である。しかし、都会でも凍傷の症例が診られることがある。

 これは稀な症例であるが、転倒して噴出したLPGのボンベの口を閉めようと手を伸ばし、噴出するLPGにより両腕が凍結したことによる凍傷である。急速に表面より低温で凍結されたため損傷は比較的深部までは至らず、IIs〜IIdの熱傷と同様な所見を示す。治癒の過程も熱傷とほぼ同様であった。詳しくは第4回日本熱傷学会関東地方会で報告しているので参照すると良い。


Home Page


帝京大学救命救急センター
Trauma and Critical Care Center,
Teikyo University, School of Medicine
鈴木 宏昌 (dangan@ppp.bekkoame.or.jp)
Hiromasa Suzuki, MD
Copyright Notice