帝京大学病院におけるクリティカルパスへの取り組み

5.「サービス」とは

 チーム名の次に問題となってきたことは、自分たちが目指すものを明らかにすることでした。

 クリティカルパスは、サービスの改善や標準化を目指すものですが、これまでの話し合いの結果、その「サービス」というものがこれまで考えられてきた患者様に対するものだけでなく、実はいろいろなものを含んでいることがわかってきました。

 まず、われわれが「サービス」の対象としているのは、実は我々自身でもあることです。つまり、自分の業務を確実に果たすためには、他の職種の「サービス」を受ける必要があり、自分たちも「サービス」として、提供する必要があることがわかりました。また、われわれのサービスは、当然、患者様とそのご家族に届く必要があり、さらに、病院の経営全体に貢献するものでなければならないことが明らかとなりました。

 そのため、われわれはサービスの対象を、われわれ自身、「患者様」とその家族、病院としました。また、議論の結果、サービスを買っていただくという意識を持つために、われわれは「患者さん」を「患者様」と呼ぶこととしました。

 


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