どんな病気 / 症状 /検査と診断 / 治療


どんな病気:

 バセドウ病は甲状腺ホルモンが過剰に作られる病気です。他の甲状腺疾患と同じように女性に多くみられます。年齢は20−30歳が中心です。バセドウ病は家系内で同じ病気にかかっている方がみられますが、いわゆる遺伝病ではありませんのでご安心下さい。

症状:
 代表的な症状はつぎの3つです。
1) 動悸
2) 甲状腺腫
3) 眼球突出

 この3つがいつも揃っているわけではありません。若い方では,疲れやすい,動悸,暑がり,神経過敏といった症状が多く,年配の方では体重減少,食欲減退が目立ちます。この体重減少は食欲があるにもかかわらず体重が減るのが特徴です。気分変調、不眠、心房細動、下痢,筋肉の力が弱くなる、手足の麻痺(男性),手の震え,などが見られます。

検査と診断:
 甲状腺ホルモン値が高くなるのはもちろんですが,甲状腺を刺激する物質(抗TSHレセプター抗体,TBII, TRAb)が血液中で認められます。これによりバセドウ病と診断できます。また、放射性ヨード検査があり,これでヨードが甲状腺に大量に集まります。ヨード検査では検査の5日前よりヨードの多い食品(海藻類など)は避けていただきます。

 コレステロールは低く、アルカリフォスファターゼは高くなります。
 画像診断では放射性ヨードシンチグラフィー、カラードップラー超音波検査などをいたします。