甲状腺の病気のなかで最も多いのが橋本病(慢性甲状腺炎)であり、ついで甲状腺腫瘍(腫瘤,しこり)、バセドウ病などがあります。甲状腺の病気はいずれも圧倒的に女性に多く、約90%が女性です。とくに橋本病は圧倒的に女性に多くみられます。また、他の腫瘍と違い甲状腺の腫瘍は20歳台の若い方からも発生するのが特徴です。

 甲状腺の病気は4つに大きく分けることができます。これからはそれぞれの病気について診断と治療方法をご説明いたします。

 

1) 甲状腺腫瘍(腫瘤、しこり)
 甲状腺の中にできる腫瘤です。甲状腺自身が「しこり」になったもので,良性と悪性があります。普通,甲状腺ホルモンの量は正常です。
 
2) 甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
 甲状腺が腫れて,甲状腺ホルモンを多く分泌します。そのための症状が出てきます。
 
3) 甲状腺機能低下症(橋本病)
 甲状腺は腫れることが多く,甲状腺ホルモンが不足しているときにはそのための症状が出てきます。
 
4) 甲状腺炎
 甲状腺が腫れて痛くなります。風邪のような症状があり,熱も出ます。