インターネットの歴史

 インターネットのルーツは1969年アメリカ国防総省で始められた軍事用のネットワークシステムの研究です.

 インターネットの構想は、1969年アメリカ国防総省の研究部門であるARPA(Advanced Research Project Agency)によって開始されました.当初軍事目的に開始されたこのプロジェクトで最も重要な課題だったのが、異機種コンピューター間の接続と分散型処理でした.つまり、種類の違うコンピューターでもつなぐことができて、一部分が壊れても(攻撃されて破壊されても)他の部分は生き残って機能するようなシステムを目指していたわけです.以後、大学や研究所から企業へと開放され全世界にネットワーク網が広がっている.特に、4年前の米国ゴア副大統領による「情報スーパーハイウェイ(information superhighway)」の構想とともにあっと言う間に巨大産業に成長したと言えます.

 一方、日本では1984年より慶応義塾大学の村井 純 助教授らを中心に、東京大学-東京工業大学-慶應大学を結ぶJUNETとして研究が開始され、全国の大学、研究機関を結ぶネットワークとして発展してきました.インターネットが商用のサービスとして開始されたのは1993年からで、まだ3年ほどの歴史しかありません.医学の分野では、昭和63年(1988年)より全国42の国立大学病院間のコンピューターを接続し情報の効率的な運用と処理の分散化を図ろうとするプロジェクトUMIN(University Medical Information Network)が開始され、現在でもインターネットで医学関係の多くの情報を提供しています.
 いづれにしても、インターネットのインフラストラクチャーも技術も、特定の企業や国家レベル作られてきたのもではなく研究施設やボランティア的な活動の中で築き上げられてきたものです.


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帝京大学救命救急センター
Trauma and Critical Care Center,
Teikyo University, School of Medicine

鈴木 宏昌 (dangan@ppp.bekkoame.or.jp)
Hiromasa Suzuki, MD


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