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教授の言葉 「優しい医療を目指して」

泌尿器科教室 納谷 幸男|帝京大学ちば総合医療センター 泌尿器科
泌尿器科教室 納谷 幸男

泌尿器というと、どんなイメージでしょう? 泌尿器科に行くのは恥ずかしいっていうイメージがないでしょうか? これは、泌尿器の泌が秘に見えるからかもしれません。 泌は秘密の秘ではありません。 泌は液体がにじみでるという意味で、泌尿器とは、尿をつくり、尿が流れる器官の総称です。 すなわち、腎臓、腎盂尿管、膀胱、前立腺、尿道を指します。腎のすぐ上には、副腎という内分泌臓器があること、前立腺に精管、精巣が連なることより、副腎や男性の生殖器も扱います。 具体的には、副腎がん、腎臓がん、尿路上皮がん(膀胱がん、腎盂がん、尿管がん)、前立腺がん、精巣がん、尿道がん、陰茎がんといった尿路および男性生殖器の悪性腫瘍、良性疾患として、副腎良性腫瘍、多発性嚢胞腎、尿路結石症、尿路生殖器感染症、過活動膀胱、神経因性膀胱、前立腺肥大症、尿失禁、勃起障害、骨盤臓器脱、間質性膀胱炎など多岐に渡ります。 泌尿器科の疾患は年を重ねるにつれ、より増えていきます。 女性でも年を重ねると、夜、トイレに起きるようになります。 また、年齢を重ねると、突然に尿意を感じたり、咳をしたりすると尿をもらしてしまうようなことが見られるようになります。 これは、膀胱の血流の低下が膀胱の敏感さを招くことによると考えています。 尿とりパッドや、おむつの値段はばかになりません。 パッドやおむつのいらない生活をと私どもは考えております。 泌尿器科は、高齢化社会を迎える中、ますます重要性を増す科です。 また、泌尿器科領域は、分子標的薬、免疫腫瘍薬による治療など近年めまぐるしい発展を遂げています。 それらの治療が患者さんに恩恵があるように、そして患者さんの希望に沿うように、そして社会的な背景にも配慮しながら、患者さんに優しいテーラーメイドの医療を心がけています。

私たちは患者さんに優しい低侵襲治療として、腹腔鏡下手術を精力的に推進して来ました。 5名の腹腔鏡技術認定医を擁することもあり、多くの施設で開腹で行われていた後腹膜リンパ節廓清や、前立腺全摘術、膀胱全摘術も腹腔鏡下に行って参りました。 臍を使って傷を目立たなくするやり方や、シングルポート手術なども行い、少しでも患者さんの苦痛が減るよう手術の低侵襲化を進めてきました。 2024年6月には手術支援ロボットda Vinciを導入し、手術時間の更なる短縮が可能となりました。 千葉大学から派遣されてきた五島医師とともに、6月から9月の4ヶ月間で20件以上のロボット手術を行っています。 現在はロボット支援下の前立腺全摘、膀胱全摘、腎部分切除術が主ですが、今後腎盂形成術などもロボット支援下に施行していく見込みです。 また尿路結石については伊藤晴夫初代教授時代より力を入れています。 最近では、尿管鏡の細径化、軟性鏡の進歩により、内視鏡手術が多く行われるようになりましたが、体外衝撃波(ESWL)による治療も行っております。 いかに確実に早く結石を取り除くかを考え、治療方針を決めています。 我々が力を入れているのは手術のみではありません。 前立腺に対する内分泌療法、放射線治療、腎臓がんに対する分子標的薬治療、免疫腫瘍薬治療、尿路上皮癌、精巣がんに対する化学療法、免疫腫瘍薬治療、尿路結石の排石促進療法などにも力を入れております。 不要な手術はしないが我々のモットーです。手術ばかりが治療ではありません。 患者さんの体に侵襲を加える手術は慎重に計画されるべきで、行う必要があれば最小限の侵襲で手術を行うことを目指しています。 例えば、早期前立腺癌の治療においては、手術療法、放射線療法、内分泌療法、積極的待機療法など、さまざまな治療の選択肢がありますが、エビデンスに基づきながら患者さんそれぞれのニーズに応じた治療を行うようにしております。 患者さんも、ご家族も我々医療スタッフも患者さんの病気と共に戦うチームの仲間です。 よく話をして、納得しながら進めていく医療を目指しております。 泌尿器科疾患でお困りのことがあれば、どうぞご相談ください。

最近は人生100年と言われたり、終活なども話題になっておりますが、死なない人間はおらず、いかによく生きるかが大切なことと考えています。 皆様のライフケアに役に立つ泌尿器科でありたいと考えております。 どうかよろしくお願い申し上げます。


私達の診療方針

私たちは、テーラーメードの医療を心がけています。 患者さんご自身、またご家族と一緒に考えながら、それぞれの患者さんにあった医療を提供したいと考えております。 病気を診ることも大切ですが、もっと大切なことは人と人として接することだと考えております。 残念ながら、すべての病気が治るわけではありません。 いかに病気と付き合うかということが大切となることもあります。 そんなときに、心に寄り添えるような暖かな医療を心がけていきたいと思っています。

各疾患に関しましては、泌尿器科の疾患の項をごらんください。


前立腺がん検診のご案内

市原市では、50歳から69歳までのすべての男性市民と、70歳以上の5歳刻み節目年齢の男性市民を対象に、前立腺がん検診(1次検診)を行っております。 保健センターに申し込んだうえで受診していただきます。 当科でも1次検診を行なっております。 受診券を持参のうえ受診してください。

詳細:市原市役所ホームページ(前立腺がん検診)


当科で実施中の臨床試験

当科では以下の臨床試験を実施しております。



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