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主任教授挨拶

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平成27年7月より帝京大学医学部小児科学講座の主任、および病院小児科科長を担当しております三牧正和(みまきまさかず)です。夢と希望と少しの不安を胸に小児科研修医として歩みだして以来約30年間、子どもの医療に携わって参りました。小児科は、未来を担う子ども達を健やかに育むお手伝いをする総合診療科です。最近は多くの小児科医がそれぞれの専門分野をもち、スペシャリストとしての研鑽を積んでいますが、どんなにキャリアを積んでも子どもの全身を診ることが求められる診療科です。また、子どもやその保護者を取り巻く社会にも目を配らなければなりません。全人的な医療を追求したいと思い小児科の世界に飛び込みましたが、今も一般小児診療の奥深さと難しさを感じつつ、幸せとやりがいを実感しています。

当科ではプライマリケアから専門性の高い医療まで幅広い診療を行っておりますが、大学病院の小児科としては比較的一般小児診療の比率の高い診療体制を敷いています。対象疾患は外来・入院ともに気管支炎・肺炎や胃腸炎などの感染症や、けいれん・意識障害といった救急疾患など急性疾患が多く、これは地域の診療を担っておられる医療機関の後方施設として二次・三次の小児医療を実践していることの表れだと思われます。

一方、専門医療の実践も大学病院小児科の大きな使命です。当科には小児神経学会、アレルギー学会、感染症学会、血液学会、循環器学会、腎臓学会、周産期新生児医学会、人類遺伝学会などの指導医や専門医が常勤として診療しており、小児科のほぼ全ての疾患領域に対する専門的医療が可能な体制をとっています。また、12床のNICU(新生児集中治療部)を備えた総合周産期母子医療センターとしての役割につきましても、その体制の維持・発展が大きな使命です。高度医療を実践する専門医療機関としての機能の充実に努めています。

また、当科は学内でも最も学生教育に熱心と評価される科の一つであり、研修医などの若手医師の教育にも力を入れており、10名以上の小児科専門医が多忙な診療のなかで熱意をもって指導しています。地域の中核病院で経験する一般小児診療のトレーニングを積みつつ、専門領域(神経・アレルギー・感染免疫・内分泌代謝・循環器・血液腫瘍・腎・新生児、遺伝病)の診療も専門家のもとで研鑽を積むことができるのが大きな特徴です。そのため、初期研修終了後の3年間で小児科専門医になるための経験を積むことができます。また、各専門グループが研究活動を推進し成果を発信しており、若手医師の学位取得の支援も行っています。他施設との共同研究や、人事交流も盛んに推し進めています。

先輩方の築かれた伝統を大切にし、帝京大学小児科は今後も子ども達の幸せを目指して一歩一歩努力し続けます。小児科医として歩むことの楽しさとやりがいを、是非医学生の皆さんや若い先生方と共有したいと思っています。希望する全ての方々に平等に門戸を開いていますので、興味にある方は是非気軽に声をかけて下さい。

帝京大学医学部小児科学講座
主任教授 三牧正和