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在学生、教員の発表

2020.06.14

DrPH2年生 平井岳大さんが、公衆衛生学研究科 松浦正明 教授、および、根本明日香 講師の指導の下、がん研究会有明病院 乳腺センター・乳腺内科 部長 伊藤良則 先生(現:化学療法部 部長)との共著で執筆した論文が、権威ある医学雑誌であるBreast Cancer Research and Treatmentへ掲載されました。

トリプルネガティブ乳がん(TNBC)は、乳がんのタイプの1つで、この患者に対する治療薬の選択肢が限られているため、新たな治療薬の開発が待たれています。医薬品の有効性を評価するための観察項目をエンドポイントといいます。抗がん剤の開発において代替エンドポイントとして使われることが多い無増悪生存期間(PFS)の妥当性は、TNBCにおいては明らかにされていませんでした。

この論文では、過去に世界で行われたTNBC患者を対象として抗がん剤の有効性を評価した14の臨床試験の結果をメタアナリシスという方法で分析した結果から、臨床的に重要なエンドポイントである全生存期間(OS)に対して、PFSは妥当な代替エンドポイントであることを報告しました。この知見は、今後の抗がん剤の臨床開発に役立てられます。

論文:
Hirai, T., Nemoto, A., Ito, Y., Matsuura, M. Meta-analyses on progression-free survival as a surrogate endpoint for overall survival in triple-negative breast cancer. Breast Cancer Res Treat 181, 189-198 (2020). 
https://doi.org/10.1007/s10549-020-05615-4

平井さんによる研究紹介はこちら

https://www.facebook.com/teikyoSPH/posts/1158707324463931

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