診療科・担当医紹介
内科(呼吸器)
呼吸器の領域は気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患といった有病率の高い慢性疾患に加えて、肺炎や気管支拡張症、結核などの感染症、肺癌、間質性肺疾患、肺血栓塞栓症などの重要疾患が数多く、呼吸器は極めて重要な臓器といえます。代替のきかない臓器ですので大事にしていかなくてはなりません。当科では、問診、診察、呼吸機能検査、CTや気管支鏡などの各種検査により迅速で正確な診断と治療を行い、患者さんのQOL(生活の質)を高めるべく努力しております。国内では、呼吸器内科医の数はまだまだ少ない状態で、千葉県内でも呼吸器内科専門医は少ないのですが、専門的で良質な医療を提供できるよう日々の診療をおこなっております。
また、科長の山口はアレルギーでお困りの患者の診療も行っており、1例1例を丁寧に診るように心掛けています。今までに自身の診療の中から国内初のアレルゲンを3つ、臨床報告(ほとんどが症例報告)を40編ほど発表しています。調べても原因がわからないアレルギーは多いのですが、できるだけ解明するよう努めます。
担当医
山口 正雄
教授 山口 正雄
出身大学 東京大学 昭和62年卒 医学博士
専門分野 喘息及び呼吸器疾患全般、アレルギー疾患
専門医等 日本内科学会認定医・総合内科専門医・指導医
日本呼吸器学会専門医・指導医
日本アレルギー学会専門医・指導医
気管支鏡専門医・指導医
萩谷 政明
病院教授 萩谷 政明
出身大学 福井医科大学 平成元年卒 医学博士
専門分野 気管支喘息、呼吸器内科学全般
専門医等 日本呼吸器学会専門医・指導医
日本呼吸器内視鏡学会専門医・指導医
総合内科専門医
感染制御医(ICD)
會田 啓介
助手 會田 啓介
出身大学 帝京大学 平成19年卒 医学博士
専門分野 慢性閉塞性肺疾患、呼吸器内科一般
専門医等 日本内科学会認定内科医
非常勤 白神 梨沙
出身大学 帝京大学 平成20年卒 医学博士
専門分野 呼吸器内科一般
専門医等 総合内科専門医
日本呼吸器学会専門医

~2024年度~
診療実績

入院症例数
 肺炎:33件
 間質性肺炎:24件
 肺癌:101件
 慢性閉塞性肺疾患:23件
 気管支喘息:13件
 胸膜炎・膿胸:16件
 気胸:6件
 胸部異常陰影:5件
 その他:60件

教育について
学生教育、大学院教育における活動内容
  • 医学部学生講義
     医学部2年生 臨床推論:息切れ・呼吸困難・異常呼吸(山口)。2024年11月。
     医学部3年生 臨床医学統合講義(呼吸器):肺の構造・機能、呼吸調節とガス交換(山口);肺炎、肺抗酸菌症、呼吸器感染症(萩谷)。2024年5-6月。
     医学部5年生 BSL:臨床指導・クルズス(山口、萩谷、會田、白神)
     医学部6年生 総合講義(呼吸器):総論:肺の構造と機能、各論:免疫学的肺疾患(山口);各論:感染性呼吸器疾患(萩谷)。2024年6月・9月。BSC:臨床指導・クルズス(山口、萩谷、會田、白神)
  • 医療技術学部講義
     看護学科 疾病治療論Ⅱ内科系:呼吸器感染症・呼吸不全・閉塞性肺疾患、アレルギー疾患(山口)。2024年4-6月。
     視能矯正学科 臨床医学Ⅰ内科:呼吸器、アレルギー(山口)。2024年10-11月。
  • 東京大学講義
     薬学部「臨床薬理学」・薬学大学院「クリニカルサイエンス特論」講義。アレルギー疾患と薬物アレルギー(山口)。2024年5月。

研究について
論文と著者名(2024年1月以降)
  • Yamaguchi M, Nishimura Y, Takumi Y, Hayashi N, Sakamoto K, Tohda Y. Real-world safety and effectiveness of benralizumab in Japanese patients with severe asthma: a multicenter prospective observational study. J Asthma Allergy 17:45-60,2024. IF 3.7
  • Ogata Y, Aita K, Maeda J, Shiragami R, Hagiya M, Shuto K, Nakamura F, Yamaguchi M. A case of pulmonary vein thrombosis with transient ischemic attacks diagnosed by contrast-enhanced computed tomography. Respirol Case Rep 12:e70077,2024. IF 0.8
  • 緒方善政、森 美紀、會田啓介、𠮷岡 慧、白神梨沙、萩谷政明、長瀬洋之、山口正雄。好塩基球の2段階刺激モデルを用いた、ケモカインがヒスタミン遊離に与える影響の検討。日本臨床生理学会雑誌 55(1):23-28,2025.
  • Matsunaga K, Koarai A, Koto H, Shirai T, Muraki M, Yamaguchi M, Hanaoka M; Japanese Respiratory Society Assembly on Pulmonary Physiology. Guidance for type 2 inflammatory biomarkers. Respir Investig. 63(3):273-288,2025.

執筆原稿など(2024年1月以降)
  • 山口正雄。薬物によるアナフィラキシー。医学のあゆみ。288(11):913-906,2014.医歯薬出版。2024年3月発行。
  • 山口正雄。巻頭言:時代とともにアレルギー疾患の様相は変化する。アレルギーの臨床。44(4),255,2024。北隆館。
  • 山口正雄。巻頭:「アレルギーの臨床」創刊600号記念に寄せて。アレルギーの臨床。44(8):597,2024。北隆館。
  • 山口正雄。巻頭言:アレルギー疾患の病態解析から新たな治療に向けての一言。アレルギーの臨床。44(8):604,2024。北隆館。
  • 山口正雄。気管支喘息−正しい診断ときめ細かい管理のために。SRL宝函。45(1):12-21、2024. SRL。
  • 山口正雄。斉藤洋三先生のご逝去の報に接して。アレルギーの臨床。43(8):724,2024. 北隆館。
  • 山口正雄。学会レポート:第32回国際喘息学会日本・北アジア部会。Pharma Medica 41(3):204-205、2024.メディカルレビュー社。
  • 山口正雄。環境整備指導の実際。喘息・COPDと関連疾患の重要知識Up-to-date。medicina 61(13):2342-2344,2024. 医学書院。
  • 山口正雄。ガイドラインのワンポイント解説:アナフィラキシーガイドライン2022 改訂の概要と背景。アレルギー。73(8)972-977,2024.
  • 山口正雄。創立55周年、おめでとうございます。640号。アレルギー友の会 あおぞら640号 寄稿。2025年3月1日発行。
  • 山口正雄。内科医からみた「薬物アレルギー・薬疹・遅延型薬物アレルギー」の最前線。調剤と情報。31(4):618-622,2025.じほう。
  • 山口正雄。巻頭言:アレルギーの診療と最近の気付き。アレルギーリウマチ性疾患。45(4),273,2025 (2025年4月号)。北隆館。
  • 山口正雄。喘息。耳鼻咽喉科・頭頸部外科2025年増刊。医学書院。
  • 山口正雄。薬物アレルギー。CAI(アレルギー疾患療養指導士認定機構)マガジン。Web公開。2024年1月公開。
  • 山口正雄。「アレルギー」記事。改訂。Web版 家庭の医学。時事通信出版局。2024年公開。
  • 山口正雄。喘息に関する記事。Healthcare&Medical。「その咳や息苦しさは喘息かも?「特異的IgE検査」をもとに適切な治療を受けるために」JBPress社医療記事。2024年。
  • 山口正雄。アレルゲン回避指導の実際。今日の治療指針。p829。医学書院。2024。
  • 山口正雄。成人の喘息。わかりやすいアレルギーの手引き2024年版。P24-28。日本アレルギー学会。2024年。
  • 山口正雄。アレルギー膠原病感染症:アレルギー疾患の項目を執筆。系統看護学 成人看護学11。p16-55。医学書院。2024年。
  • 山口正雄。薬剤アレルギー。レジデント・ジェネラリストのためのアレルギー診療 必携ガイド。P109-114。診断と治療社。2024。
  • 山口正雄。ヒスタミン中毒とその他の仮性アレルゲン。大人の食物アレルギー必携ハンドブック(編著 永田真)。P69-73。中外医学社。2024。
  • 山口正雄。まれな報告:機械工。症例報告から学ぶ「過敏性肺炎診療指針」の使い方。P175-176。南山堂。2024。
  • 山口正雄。看護師国家試験問題アレルギー分野問題解説。看護師国家試験問題集。医学書院。P123。2024.
  • 山口正雄、萩谷政明。アミロイドーシス。最新ガイドラインに基づく呼吸器疾患診療 指針 第6版(2025-2026)。P312-317。総合医学社。2024年。
  • 山口正雄。気道の神経調節。臨床呼吸機能検査第9版。日本呼吸器学会肺生理専門委員会編集。P151-156。メディカルレビュー社。2024。
  • 山口正雄(WG委員長)、萩谷政明(作成委員)。喘息予防・管理ガイドライン2024 (JGL2024)。日本アレルギー学会。2024年10月。
  • 山口正雄。アナフィラキシー既往患者の長期管理。今日の治療指針2025年版。p811-812。医学書院。
  • 山口正雄(部会長)、海老澤元宏、近藤康人、福冨友馬(部会員)。医療事故の再発防止に向けた警鐘レポートNo.2。注射剤の血管内投与後に発症したアナフィラキシーによる死亡。医療事故調査支援センター、日本医療安全調査機構。2025年3月。
  • 山口正雄。「アレルギー」記事。改訂。Web版 家庭の医学。時事通信出版局。2025年公開。
  • 山口正雄。看護師国家試験問題アレルギー分野問題解説。看護師国家試験問題集。医学書院。P129。2025.
  • 山口正雄。アレルギー膠原病感染症:アレルギー疾患の項目を執筆。系統看護学 成人看護学11。p16-62。医学書院。2025年。動画も作成し公開。
  • 山口正雄。第10章 アレルギー疾患、第11章 膠原病・免疫疾患の責任編集を担当。今日の診断指針 第9版。序文:アレルギー疾患の最近の動向(p1154)、膠原病 最近の動向(p1168)。医学書院。2025年。

学会等の発表・講演(2024年1月以降)
  • 山口正雄。喘息診療の包括的アプローチ。日本アレルギー学会との共同企画。日本呼吸器学会総会。横浜。2024年4月。
  • 山口正雄、前田珠里、吉岡 慧、會田啓介、白神梨沙、萩谷政明。術中アナフィラキシーに対して即時型皮膚反応検査を行った1例。第90回臨床アレルギー研究会。東京。2024年8月。
  • 山口正雄。併存症と重症化。第5回日本喘息学会 シンポジウム1。大阪。2024年7月。
  • 越川浩明、小口絢子、三枝亜希、榎本 雪、栗田 正、吉岡 慧、山口正雄、作石かおり。亜急性に出現した倦怠感と動揺性歩行で診断に至ったLEMSの63歳男性例。臨床神経学64(11):837,2024.
  • 長瀬洋之、原田紀宏、手塚純一郎、吉原重美、足立雄一、永田 真、新実彰男、山口正雄。喘息の臨床的寛解 JGL 2024の見解。第73回日本アレルギー学会学術大会。京都。2024年10月。
  • 山口正雄。教育講演16 薬剤アレルギーの概要と動向。第73回日本アレルギー学会学術大会。2024年10月。京都。
  • 山口正雄。シンポジウム16 アナフィラキシー診療最前線:アナフィラキシー死ゼロを目指して。薬物アナフィラキシーへの対応。第73回日本アレルギー学会学術大会。京都。2024年10月。
  • 緒方善政、會田啓介、𠮷岡 慧、白神梨沙、萩谷政明、森 美紀、杉本直也、鈴川真穂、長瀬洋之、山口正雄。ケモカインによるヒト好塩基球活性化増強(第2報)。第61回日本臨床生理学会総会。2024年11月16日。東京。
  • 山口正雄。JGL2024(喘息予防・管理ガイドライン)を踏まえて。日本アレルギー学会との共同企画。日本呼吸器学会総会。2025年4月。東京。

講習会の発表・講演(2024年1月以降)
  • 山口正雄。スポーツとアレルギー疾患。令和5年度 公認スポーツドクター養成講習会。日本スポーツ協会。東京。2024年2月。
  • 山口正雄。医薬品安全管理研修会:薬剤・食事アレルギーの対応と注意点。院内研修会。主催:安全管理部・薬剤部。2024年3月。
  • 山口正雄。講義:ガイドラインに沿った治療(ベーシック)。座長:アナフィラキシー。座長と講義:薬物アレルギー:内科における診療の要点。第10回総合アレルギー講習会。日本アレルギー学会。東京。2024年3月。
  • 山口正雄。第18回相模原臨床アレルギーセミナー。薬剤アレルギー。動画配信(オンデマンド)。2024年8月。
  • 山口正雄。実践アレルギー講座:アナフィラキシー(薬剤アレルギー含む)。アレルギー相談員養成研修会。日本アレルギー学会開催。東京。2024年11月。
  • 山口正雄。薬物アレルギーへの対応―よくある誤解や、医者でもわからないことなど。国保旭中央病院リスクマネジメント講演会。千葉県旭市。2025年1月。
  • 山口正雄。スポーツとアレルギー疾患。令和6年度 公認スポーツドクター養成講習会。日本スポーツ協会。東京。2025年2月。
  • 山口正雄。座長と講義:内科における薬物アレルギー診療のポイント(ベーシック)。講義:喘息(成人)。第11回総合アレルギー講習会。日本アレルギー学会。神戸。2025年3月。

投稿論文の査読(2024年4月〜2025年3月)
  • 和文誌:4件、英文誌:17件(山口)
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