診療科・担当医紹介
脳神経外科
1)神経機能を大切に保つ手術
 手術前に:機能的MRIとトラクトグラフィー
 機能的MRIを行い、運動機能や視覚機能が実際に脳のどこにあるかを特定し、病変部との位置関係を明らかにします。さらに、トラクトグラフィーにより、運動機能や視覚機能などに関係する神経繊維がどこを走っているかを実際に描き、病変との位置関係を明らかにします。これらの情報をもとに術前に最も安全で効率的な手術アプローチと手術方法を考えます。
 手術中に:神経機能のモニタリングとナビゲーションシステム
 神経機能(運動機能、感覚、視覚、聴覚など)のモニタリングを行います。これによって、手術中に重要な神経繊維の損傷を防ぐことができます。また、手術用ナビゲーションシステムを導入し、術中に病変との位置関係を確認しながら手術を行います。
 このように手術前に検討した機能的MRIとトラクトグラフィーを参考に、術中には神経機能のモニタリングとナビゲーションシステムを用いて安全でかつ効率的な手術を行います。このような安全かつ効率的な手術を行う方法は、2006年4月より当科で導入しています。

2)脳血管内治療
 脳動脈瘤のコイル塞栓術、頸動脈ステント術に代表される、脳血管内手術を積極的に行っています。2014年より、日本脳神経血管内治療学会から研修施設として認定され指導医の保谷克巳教授の下、日本脳神経血管内治療学専門医・指導医体制を確立しています。脳動脈瘤のコイル塞栓術、頸動脈ステント術の症例が増加し、導入していただきましたバイプレーン血管撮影機器を活用させていただいております。

3)脳卒中センター
 2007年4月より脳卒中センターを併設しました。脳神経外科、神経内科、内科、リハビリテーション科と連携し、適切な急性期治療とリハビリを提供しています。また近隣の開業医の先生と連携し、急性期治療が終了した後も、きめ細かな医療ができるようにしています。

4)下垂体腫瘍の診断と治療
 この分野は、松野彰前教授(現在、本院教授)の主たる研究分野で、内分泌内科と連携して、診断と治療に当たっています。松野は、日本間脳下垂体腫瘍学会の理事を務めており、下垂体専門外来を当科に設置し診療にあたっています。また、内視鏡を用いた低侵襲の手術を行っています。

5)悪性脳腫瘍の治療
 悪性脳腫瘍については、手術前(機能的MRIとトラクトグラフィー)と手術中(神経機能のモニタリングとナビゲーションシステム)のシステムを駆使して、安全にできるだけ多くの腫瘍の摘出を行います。腫瘍の診断は、病理学教室と連携して行っています。当院の病理学教室と協力して、1p、19q lossの有無などの遺伝子解析も行って、最適の治療方法(テーラーメイド医療)を提供しています。手術後の放射線治療や化学療法(抗がん剤)については、東京大学脳神経外科や埼玉医科大学脳神経外科と連携して、最新かつ有効性の高い治療を行っています。

6)脳血管障害の治療
 前述の血管内治療とともに、クリッピング術by Pass術などの開頭術も積極的に行っています。


担当医
教授 保谷 克巳
出身大学 東京大学 1987年卒 医学博士
専門分野 脳血管障害
脳血管内治療
専門医等 日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中学会認定専門医・指導医
日本脳神経血管内治療学会専門医・指導医
教授 稲生 靖
出身大学 東京大学 1987年卒 医学博士
専門分野 脳腫瘍
専門医等 日本脳神経外科学会専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
病院教授 竹田 理々子
出身大学 浜松医科大学 2001年卒
専門分野 脳神経外科一般
専門医等 日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中学会専門医
日本脳卒中の外科学会技術指導医
准教授 宮本 伸哉
出身大学 千葉大学 1996年卒 医学博士
専門分野 脳神経外科一般
脳腫瘍
専門医等 日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中学会認定専門医・指導医
日本内視鏡学会技術認定医
日本臨床腫瘍学会日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本頭痛学会専門医
助教 西堂 創
出身大学 浜松医科大学 2002年卒
専門分野 脳神経外科一般
脳血管内治療
専門医等 日本脳神経外科学会専門医
日本脳神経血管内治療学会専門医
助教 山田 恵祐
出身大学 京都大学 2013年卒
専門分野 脳神経外科一般
専門医等 日本脳神経外科学会専門医
日本脳神経血管内治療学会専門医
日本脳卒中学会認定専門医
後期研修医 吉岡 良介
出身大学 群馬大学 2015年卒
専門分野 脳神経外科一般

~2017年度~
診療実績

手術件数推移

教育について
医学部講義
 保谷:2年統合講義1コマ
 宮本:2年統合講義1コマ
4年マイナー実習
 手術見学およびクルズス(頭痛の診療)
大学院教育
 特になし
市原看護専門学校
 講義4コマ

研究について
保谷克巳 7題
中間カテーテルとしてのTACTICSの使用経験 日本脳神経外科学会第76回学術総会
潰瘍形成を伴う軽度頚動脈狭窄に対するCASの有用性 第33回日本脳神経血管内治療学会学術総会
80歳以上の破裂脳動脈瘤患者のコイル塞栓術後の転帰 第31回日本老年脳神経外科学会
2mm以下の大きさの破裂動脈瘤のコイル塞栓術 第43回日本脳卒中学会学術集会
他 研究会 3題

宮本伸哉 5題
非機能性下垂体腺腫またはラトケ嚢胞と脂質異常症の合併について 日本脳神経外科学会第76回学術総会
中脳水道近傍腫瘍による閉塞性水頭症に対して神経内視鏡による第3脳室開窓術と生検術が有効であった一例 第24回日本神経内視鏡学会
長期にわたり繰り返された片頭痛と意識消失発作に対して抗てんかん薬が著効した一例 第45回日本頭痛学会総会
動脈瘤モデルにおけるコイルの動脈瘤壁に与える圧の測定機器の開発 第43回日本脳卒中学会学術集会
他 研究会1題 

西堂創 1題
LVISステントが滑落した一例 第33回日本脳神経血管内治療学会学術総会

山田恵祐 2題
心房中隔瘤が原因と思われる脳梗塞の一例 第132回日本脳神経外科学会関東支部学術集会
内頚動脈急性閉塞の一例 第14回日本脳神経血管内治療学会関東地方会学術集会

坂口雄亮 1題
プロラクチノーマに合併した前交通動脈瘤の破裂によりくも膜下出血を発症した一例 第133回日本脳神経外科学会関東支部学術集会

富岡亜梨沙 2題
ゴルフボールによる頭蓋骨骨折を伴わない脳挫傷の一例 第134回日本脳神経外科学会関東支部学術集会
側臥位CTによる頭蓋形成術の術前検討 第135回日本脳神経外科学会関東支部学術集会

継続研究
・頚動脈ステント留置術の際に発生する破砕プラークの研究
・超音波診断装置を用いた、頭蓋内病変のelasticityの評価
・退形成性星細胞腫に対するオプチューンによる治療
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